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ポルトガル語圏アフリカを繋ぐラッパー ジェネラル・デー [南部アフリカ]

General D.jpg

在リスボンのモザンビーク人ラッパー、ジェネラル・デーの97年セカンド作。
ずいぶん探したんだけど、ポルトガル盤じたいが入手困難で、
もうとっくに諦めてた1枚。今頃になって見つかるとは。

ジェネラル・デーを知ったのは、“ONDA SONORA : RED HOT + LISBON” がきっかけ。
ブラジルのファンキン・ラタと共演していて、その名を覚えたんでした。
その直後に聴いたデビュー作の、
アレステッド・ディヴェロップメントを想わせるオーガニック感に惹かれました。
その後ジャケットがカッコいい、このセカンド作の存在を知り、
ずっと探し続けたものの、とうとう見つからずじまいだったというわけ。

ルーツを意識したデビュー作は、どこか観念的なアフリカン・サウンドだったのが、
本作ではバラフォン、親指ピアノ、ビリンバウなどの扱いも巧みとなり、ぐっと説得力を増しました。
カーボ・ヴェルデのミュージシャンを起用して、
カヴァキーニョ、コンサーティーナ、ハーモニカをフィーチャーした曲や、
ポルトガル・ギターをフィーチャーした曲、
さらにはアラ・ドス・ナモラードスのヌーノ・ゲレイロをゲストに迎え、
カウンターテナーを聞かせる曲など、
1曲1曲バックトラックがよく練られていて、カラフルに仕上げられています。

ジェネラル・デーは、PALOPやLusafricaを繋ぐ役割を本作で果たしています。
PALOPとはPaises Africanos de Lingua Oficial Portuguesの頭文字をとった、
ポルトガル語圏アフリカを意味する言葉で、LusafricaもPALOPと同義語。
ポルトガルの古名Lusitanoに由来する合成語で、
Lusophone(ポルトガル語)を話すアフリカの国という意味ですね。
アフリカン・ラップのアルバムの中でも出色の作品となった本作、
これ以後アルバムが出ていませんが、今はどうしているんでしょう。

General D "KANIMAMBO" EMI 7243-8-21365-2-1 (1997)
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