SSブログ

ソウルもジャズも分けへだてなく ロビン・マッケル [北アメリカ]

Robin McKelle & The Flytones  SOUL FLOWER.JPG

「この人、ちょっと、いいんですよ」と、エル・スールの原田さんが取り出したCD。

あぶない、あぶない。
最近の原田さん、営業力がやたらとパワーアップしていて、
巧みな誘いにのせられ、いつも予算以上の支出をしてしまいます。
今日こそは、しっかと財布のヒモを締めねば。
警戒しつつ、どんなCDかと思えば、なんとブルー・アイド・ソウルを歌う北米女性シンガー。
へ? ワールド・ミュージックの殿堂エル・スールで、こんなアルバムが出てくるとは。

聞かせてもらったら、懐かしや60・70年代ソウルがてんこもり。
おおモータウン! こりゃスタックス! セカンド・ラインも!
次々と繰り出されるサウンドに、いちいち反応してしまう自分が恨めしいというか、
オヤジのツボを見事にくすぐる逸品じゃないですか。

バンドのサウンドも良ければ、ロビン・マッケルの歌もまたいい。
ことさら黒人ぽく歌おうとせず、実に自然体な、力の抜けた歌いぶりを聞かせてくれます。
それでいて、歌い出しやちょっとしたフェイクに、ソウルらしいフィーリングが満ち溢れていて、
う~ん、わかってるなぁと、嬉しくなってしまいます。
なんでも、ニーナ・シモンやグラディス・ナイトを聴きながら育ったとのこと。
歌声を聴けば、なるほどナットクですね。

シャウトしないソフトな歌いぶりは、いわゆるソウル・シンガーを目指した人ではないなと思ったら、
ロビンはバークリー音楽院卒、今はそのバークリーで先生もしているとのこと。
このアルバム以前の2作は、ビッグ・バンドを従えたジャズ・ヴォーカル・アルバムだそうで、
2004年のセロニアス・モンク・コンペティションで入賞をし、
「サラ・ヴォーンの再来」との評判を得たんだそうです。

そんな人がバンドを率いてR&B/ソウルを歌うというところは、イマドキらしいというか、
ジャズもソウルも分けへだてなく歌うところは、アプローチに違いはあるものの、
トラインチェ・オースターハイスと共通するものを感じさせます。

というわけで、今回も原田さんのレコメンドに撃沈してしまったのでした。

Robin McKelle & The Flytones "SOUL FLOWER" Doxie/Sony 88691931712 (2012)
コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。