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35年越しの出会い ミゲリート・バルデース [カリブ海]

Miguelito Valdez  MISTER BABALÚ EN PERÚ.JPG

いやぁ、聴きたかったんだあ、このアルバム。
ミゲリート・バルデース晩年のペルー、イエンプサ盤。
アメリカでもLADから出ていたんだけど、どっちも見つからなくって。
35年越しでようやく聴くことが叶いました。
日本からのオファーでCD化が実現したと聞きましたけど、喝采ものであります。

ミゲリート晩年のアルバムといえば、忘れられないのが、
77年のメリカーナ盤“MIGUELITO CANTA A PANAMA”。
パナマの名曲を歌ったメリカーナ盤では、
渋い甘さをたたえたボレーロの円熟味にうならされましたが、
このイエンプサ盤は、十八番の「ババルー」(なんとチャチャチャにアレンジ!)をはじめ、
「ブルーカ・マニグア」「ドゥルメ・ネグリータ」といった
おなじみのアフロ色濃いレパートリーもたっぷりで、
ミゲリートらしいサービス精神たっぷりの陽性の歌声が胸をすきます。

やっぱりこの男っぷりが、ミゲリートの良さですよねえ。
晩年まで明るさを失わず、けっして枯れることのなかった、艶のある円熟味がたまりません。
ペルー録音というところでは、アリシア・マギーニャ作のバルス“Indio” や、
アルトゥーロ・サンボ・カベーロが歌ったフェステーホ
“El Alcatraz” を取り上げているところも聴きものです。

生涯一歌手であり続けたミゲリートの、まさしく歌手人生を総括した傑作。
深いコクのあるアフロ・キューバン最高の歌がここに詰まっていますよ。

Miguelito Valdez "MISTER BABALÚ EN PERÚ" Xendra Music no number (1977頃)
コメント(2) 

コメント 2

アルバイテン

今年もbunboniさんのレヴューを参考に、色々聴いているんですが、ミゲリート・バルデース晩年のイエンプサ盤も本当に最高ですね。稚拙な表現になってしまいますが、聴いていると、心が踊り、気持ちが弾みます。こういう陽性の歌声と、テクノのような陰性のサウンドを交互に聴いていると頭がおかしくなりそうです(笑)。
by アルバイテン (2012-06-19 22:58) 

bunboni

ミゲリートほど「歌手らしい歌手」はいないと思います。
聴けば聴くほどに、そう実感させられます。
by bunboni (2012-06-20 07:04) 

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