ソマリアのポンチャック [東アフリカ]
ハイル・メルギア、評判いいですね。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2013-07-25
オリエンタル・ムード漂うエキゾ・インストといった気さくな雰囲気がウケているようで、
エチオピア音楽にさほど興味のない人からも、
「あれ、いいね」と声をかけられることが多く、意外な気がしています。
チープな演奏が妙に人なつっこくて、その温かみのあるサウンドは、
一度耳にするとクセになるんですが、こんなアルバム、前にもあったような。
う~ん、なんだっけなあと頭を巡らすも、なかなか思い出せず、
そんなこともすっかり忘れていた最近になって、ようやく記憶が蘇りました。
それがこのソマリ音楽の編集盤。
ジョン・ストーム・ロバーツ主宰のオリジナル・ミュージックから、87年に出たCDです(古っ)。
カバーンというソマリアで改良されたウードの弾き語りに、
縦笛タルーンボが伴奏をつけたソマリアの都市歌謡カラーミも2曲聴けますが、
面白いのは、カバーンをギターに持ち替えて歌ったラヴ・ソングや、
カシオトーンのプリセットされたリズムとギターで演奏する音頭ふうダンス・チューンの方。
その普段着姿の大衆的なソマリ・ポップは、
ハイル・メルギアのアルバムとも通じる低予算制作ならではのチープさで、
これがなんとも楽しいんです。
当時すでに飢餓と内戦のさなかにあったソマリアでは、こんなチープな演奏も、
人々にとって心休まる大切な娯楽のひとときであったはず。
ハーモニウム、大正琴、ボンゴの代用として使ったカシオトーンのサウンドは、
<ソマリアのポンチャック>さながらです。
南部の沿岸都市ブラヴァで録音されたというこの音源が、
どのような経緯でCD化されたのかはよくわかりませんが、
ソマリ音楽の変種(?)をドキュメントした、貴重な1枚なのでした。
Kuusow Kurtunwaarey, Amin Xaaji Cusmann, Cabdulaahi Iman Zamir "JAMIILA : SONGS FROM AOMALI CITY" Original Music OMCD007
2014-01-17 00:00
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