お悔やみ チェオ・フェリシアーノ [カリブ海]
まさか! なんで?
チェオ・フェリシアーノの訃報が最初に飛び込んできた時には、信じられませんでした。
おととしのルベーン・ブラデスとの共演作でも、
潤いのあるすばらしいノドを聞かせてくれたばかりだというのに。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2012-06-14
続報で死因が交通事故だと知り、愕然としました。
そんな……ウソだろ。
チェオの柔和な笑顔が目に浮かんでは消え、そのあまりに残酷な最期に言葉もありません。
チェオ・フェリシアーノ。
本当にすばらしい歌手でした。
サルサを代表するシンガーであることは、言うまでもないことですが、
ぼくにとっては、「サルサの」というより「プエルト・リコの」シンガーであり、
ラテン歌手としてチェオの歌を愛してきたように思います。
ニュー・ヨークのバリオから生まれたサルサは、
ウィリー・コローン楽団のエクトル・ラボーやラリー・ハーロー楽団のイスマエル・ミランダのように、
街角のあんちゃん的雰囲気が「サルサ・シンガー」のアイデンティティに思えるんですけど、
チェオはデビュー当時からもっと大人の佇まいというか、
サルサ以前のラテン・ミュージックの味を持ったタイプのシンガーに思え、
そこに魅力を感じてきました。
おととしのルベーン・ブラデスとの共演作では、
チェオの円熟味たっぷりのヴォーカルにカンゲキして、
12年のマイ・ベスト・アルバムに迷いなく選んだものです。
11年のプエルト・リコのバンコ・ポプラールのティテ・クレ・アロンソ曲集でも、
チェオは並み居るヴェテラン・シンガーの中で、
ひときわ印象的なヴォーカルを聞かせてくれましたよね。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2012-01-10
ぼくが大きな挫折を味わった時、チェオの歌が寄り添ってくれて、
元気づけられたことも忘れられません。
チェオのサボールたっぷりの歌には、人生の苦行を癒す力があります。
今夜はチェオと初めて出会った71年デビュー作の「アナカオーナ」を聴いて、
ご冥福を祈りたいと思います。
Cheo Feliciano "CHEO" Vaya V5 (1971)
2014-04-19 00:00
コメント(2)
言葉もありません。どうやら事故当時シートベルトをしていなかったらしく、尚更悔やまれます。ご冥福をお祈りします。
by Niam-niam (2014-04-20 03:49)
もう1度、日本に来てほしかったです。残念でなりません。
by bunboni (2014-04-20 07:48)