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コーンウォールのケルト音楽 ダラ [ブリテン諸島]

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コーンウォール?
どこだ、そりゃ。イングランドの南西端にあるの? ふ~ん。
えぇぇぇ、コーンウォールって、ケルト文化圏なの?
アイルランド、ブルターニュ、ウェールズ、スコットランド、マン島、
そしてこのコーンウォールが6つのケルト地域に数えられているとは、まったくの初耳。

その昔ケルト音楽に興味を覚えて、ケルト文化の本を何冊か読んだけど、
この地名は頭に入ってなかったなあ。ほかの5つの地域のケルト音楽は馴染みがあるのに、
コーンウォールの音楽を聴くのは、このダラというグループが初めてなもので、
なんとも勉強不足というか、お恥ずかしい話であります。

そのコーンウォール音楽初体験となる
ケルティック・グループのダラは、女性3人と男性2人の5人組。
女性3人が楽器を演奏しながらヴォーカルも務め、ソロやコーラスで歌います。
このアルバムでもう5作目なんですね。
他のどの地域のケルト音楽とも似てなくて、北欧のグループを連想させる、
メルヘンティックで浮遊感あふれるサウンドがとても魅力的なグループです。

ウキウキするようなダンス・チューンと、3人の美しいハーモニーがいいですねえ。
バス・クラリネットやガイタ(ガリシアのバグパイプ)を使うという、
ユニークな楽器編成にも惹かれます。
歌とダンス・チューンを交互に聞かせるアルバムの構成もうまく、
聴けば聴くほど、彩り豊かなサウンドに魅せられます。

6曲目のジグなんて、ステップを踏む踊り手の足元が目に浮かぶようだし、
スローな歌もので聞かせる端正な歌の表情にも、吸い寄せられますね。
タイトルの“K5” とは、コーンウォール語で「ステップ・ファイヴ」を意味するダンス・リズムとのこと。
アルバム・ラスト2曲で、そのK5を演奏しています。
独自のサウンド・カラーを持つグループで、すごく気に入りました。

見開きジャケットの内側や裏ジャケットに、コーンウォールの海岸線が写っていますけれど、
石ころだらけのイングランドの浜辺と違って、ここは砂浜のビーチなんですね。
聞くところによると、景観の美しさと穏やかな気候で、
コーンウォール地方は人気のある保養地なのだそうです。
ケルト文化圏ということだけでなく、
イングランドと異なる温和な気候風土が、ダラの音楽にも反映しているんじゃないでしょうか。

Dalla "K5" Dalla DACD06 (2013)
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