マラニョンの女性サンビスタ パタチーヴァ [ブラジル]
カルロス・ダフェーと並んで、もう1枚ジャケ買いしちゃいました。
お店のコメントもなく、まったく情報皆無のCDだったんですけど、
いかにもヴェーリャ・グァルダふうの、キリリとした面構えの婆さんが写ったジャケット、
これで悪いわけがないでしょう。何十年もサンバ・アルバムを買っていれば、わかりますって。
77歳にしてデビュー作というこのパタチーヴァ婆さん、
かつてジャーナリストのセルジオ・ポルトがリオの洗車場でカルトーラを発見したように、
ゼカ・バレイロがパタチーヴァを発見したのだとか。
ゼカ・バレイロと同郷のマラニョン州サン・ルイスのサンビスタで、
本作でゼカ・バレイロは音楽監督を務めています。
ゲストにゼカ・パゴジーニョやシモーネも参加して、
シブいヴェーリャ・グァルダのサンバ・アルバムとは一線を画した、
メジャー感いっぱいのプロダクションに仕上がっています。
揃ったきれいな声の女性コーラスに、
ベース、フルート、サックス、クラリネット、トロンボーンを配したサウンドは、
リルド・オーラがプロデュースした80年代頃のサンバ・アルバムのよう。
アコーディオンやトライアングルが北東部風味を添えています。
婆さん声のパタチーヴァの歌いぶりは泰然自若そのもの、特に味があるわけじゃないんですが、
行き届いたアレンジとバックで聞かせる自作のサンバは、やはり説得力があります。
聴きものは、カヴァキーニョの超速弾きも飛び出すゼカ・パゴジーニョとのデュエット曲でしょうか。
来年には、マラニョン州文化局 SECMA が制作した
“PARATIVA CANTA SUA HISTORIA” というアルバムのリリースも予定されているそうで、
そちらも楽しみです。
Patativa "NINGUÉM É MELHOR DO QUE EU" Saravá SR0033 (2014)
2014-12-21 00:00
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