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ロコ・ボーイたちのダカイン・サウンド カントリー・コンフォート [太平洋・オセアニア]

Country Comfort.JPG

サイラス・ファーヤー絡みで思い出すのは、
ハワイのグループ、カントリー・コンフォートの
74年デビュー作“WE ARE THE CHILDREN”。
裏ジャケットに Produced by Cyrus Faryar のクレジットを見つけ、
おっ!と思ったのでした。
プロデューサーつながりで、ジョン・サイモンからサイラス・ファーヤー、
そしてカントリー・コンフォートへとたどり着いたわけです。

このレコードとの出会いは、
ハワイのアラモアナ・ショッピング・センターのレコード・ストアでした。
地元グループのデビュー作ということもあってか、
目立つところにディスプレイされてましたね。
高校2年の夏休み、学校のサマー・スクールでオアフ島のコンドミニアムに
ひと月間滞在していた時のことです。はじめての海外だったから、ハシャいでましたねぇ。

サマー・スクールはホノルルの中心部からバスで30分以上もかかる田舎町にあり、
このアルバム・ジャケそのまんまのロコ・ボーイと呼ばれるあんちゃんたちが、
タムロしているところでした。メンバー全員サンダル履きのひとコマは、
ぼくにとって思い出深いハワイの日常風景そのものです。

久しぶりに聴き直してみたら、胸に甘酸っぱさが込み上げてきましたよ。
スウィートなコーラスの穏やかなたたずまいや、メジャー7thのメロウな響きは、
メインランドのフォークやカントリー・ロックでは得られない素朴さがいっぱい。
スラック・キーを織り込んだ“Waimanalo Blues”の土臭さや、
“Manha De Carnival”の哀愁味あふれる演奏もローカルな響きにあふれ、
当時「ダカイン・サウンド」と呼ばれていた
オーガニックなアクースティック・サウンドが、
ハワイの田舎のゆるい空気を伝えてくれます。

ハワイ音楽史に残るような重要作などではけっしてないし、
名盤と騒ぐアルバムでもありませんが、
歴史の波間に消えてしまうには惜しいアルバムです。

[LP:写真] Country Comfort "WE ARE THE CHILDREN" Trim TLP1980 (1974)
[CD] Country Comfort "WE ARE THE CHILDREN" Hana Ola/Cord International HOCD6000
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