妖艶なるアナトリアの民謡歌い バイラム・アラジュ [西アジア]
冬になると聴きたくなるのが、トルコやギリシャの音楽と日本の語り物。
サズや三味線のような弦楽器の響きが、北風吹きすさぶ季節にぴったりくるんですね。
そんな寒い季節になると手が伸びるのが、
戦前から活躍するトルコの民謡歌手、バイラム・アラジュのアルバムです。
戦後の新しい録音によるサズの弾き語りは、
冬にぴったりの吟遊詩人アーシュクらしいシブい演唱を聞かせますが、
古いSP録音では、エグ味のあるダイナミックな歌と演奏が妙味。
流麗なバーラマとパーカッシヴな小物打楽器によるダンス・チューンから、
振り絞るように歌うブルージーなナンバーまで、多彩な表情をみせてくれます。
アンカラのラジオでも人気だったというのもうなずける、
古きアナトリアの大衆味あふれる曲の数々。
妖艶な表情もみせる男っぷりが、ご婦人方を魅了したのではないでしょうか。
Bayram Araci "ALLI YAZMA" Kalan CD206
2010-01-18 06:16
コメント(0)
コメント 0