ロイヤル・アルバート・ホールのトニー・ジョー・ホワイト [北アメリカ]
ライノ・ハンドメイドがまたしてもやってくれました。
トニー・ジョー・ホワイトの71年ヨーロッパのライヴ録音を、
ワーナー・ブラザーズのレーベル・ロゴを付けたオフィシャル・リリースとして、
ついに実現させたのです! パチ、パチ、パチ。
このライヴ録音は長い間未発表だったのを、
86年にフランスのレーベルがレコード化にこぎつけましたが、
アメリカではリリースされずじまいでした。
その後“LIVE IN EUROPE - 1971” のタイトルで、
トニーの自主レーベル、スワンプからCD化されていたとはいえ、
チープな作りがなんともさびしく感じたのは、ぼくだけでしょうか。
71年といえば、トニーがワーナーに移籍して
まさに絶頂期を迎えようとしていた時期。
バックもドナルド・ダック・ダンのベースに、
マイケル・アトリイのキーボード、
サミー・クリーゾンのドラムスと、
最少人数にして最高の布陣を擁しています。
デビュー作の“Willie And Laura Mae Jones”、
セカンドの “Roosevelt And Ira Lee” ほか、
熱いブギーを10分以上繰り広げる“Polk Salad Annie” など、
珠玉のナンバーがずらり。
観客の反応はいいし、録音もばっちりというわけで、
内容にふさわしい装いで、再リリースしてくれないかなあと、
ずっと思ってたんですよ。
それだけに今回のライノ・ハンドメイドのリリースは、まさしく待望のもの。
嬉しいことに“LIVE IN EUROPE - 1971” には未収録だった
“Stormy Monday” “That On The Road Look” の2曲が追加されています。
コレクター心をくすぐる、見開きジャケの紙ジャケという手の込んだ装丁にも感心しますけど、
まるで70年代初期のワーナー・ブラザーズ盤を再現したかのような、
ジャケット・デザインが嬉しくなります。
特に裏ジャケの、汚い字でぐちゃぐちゃっと書いた手書きの曲名やクレジットは、
当時こんな感じのジャケットがよくあったなあと、懐かしくなるデザイン。
当時を良く知る人間でなければできないこのセンスに、ウナらされました。
こういう職人気質のコダワリのある仕事ぶりに、ライノ・ハンドメイドの良心を感じますね。
4年前ライノ・ハンドメイドは、トニーのモニュメント時代の録音をコンプリートに収めたボックス
“SWAMP MUSIC : THE COMPLETE MONUMENT RECORDINGS”をリリースしましたが、
あのボックスを買ったトニー・ジョー・ホワイト・ファンなら、ぜったいの1枚です。
Tony Joe White "THAT ON THE ROAD LOOK" Rhino/Warner Bros. 524696
Tony Joe White "LIVE IN EUROPE - 1971" Swamp PACD7017
2010-09-07 06:29
コメント(2)
前々回のMike Finniganといい渋どころ?の音楽がずい分と正式リイッシューされますね。
ジャケットのデザイン、写真も良い感じでほんと丁寧な仕事ですね。
早く購入して大音量で聞きたいな、あのチャカポコ
ギター。
by ZawaJawa (2010-09-07 09:02)
ぼくはライノのサイトで買ったんですけど、もう新宿のユニオンあたりには入ってるようです。
by bunboni (2010-09-07 20:08)