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ラガマフィンに匹敵するシャンガーン・ディスコ マガイサ [南部アフリカ]

Magayisa C. Khosa.JPG

はぁ~、こんなアルバムがあったとは。

2年前イギリスのオネスト・ジョンズがリリースして話題沸騰となった
南ア辺境のダンス・ポップス、シャンガーン・エレクトロの20年前の姿を示すアルバム
『シャンガーン・ディスコ』が、どこぞの倉庫に眠っていたのやら、突然の蔵出しです。
なんと93年に、アメリカのGNP/クレッシェンドがライセンス契約で
リリースしてたっていうんだから、オドロキです。
う~ん、ぜんぜん知りませんでしたねえ。

シャンガーン・エレクトロは、首都ジョハネスバーグに出稼ぎでやってきた
北部リンポポ州のツォンガ(シャンガーン)人たちが、
故郷の伝統的なダンス音楽をストリート化させたものと聞いていましたけど、
いきなり突然変異のように誕生したわけではなく、その前段階として、
打ち込みを使ったシャンガーン・ディスコがあったっていうわけですか。な~るほど。

クリス・コサ率いる4人組のマガイサは、
シャンガーン・エレクトロのせわしないビート感もそのまんまなら、
脱力感たっぷりの男性歌手と女性コーラスまで見事におんなじ。
違いはといえば、ンバクァンガの影響を受けた硬質なギターやベースの生演奏が楽しめるので、
シャンガーン・エレクトロのチープさが苦手な人には、マガイサの方がぴったりくるかもしれません。

さらにマガイサの聴きどころは、93年とは思えぬ、打ち込みの見事な使いこなしぶり。
貧しいミュージシャンたちが使用する安価な機材で、
よくぞこれだけのサウンドを作り出せるものだと舌を巻かずにはおれません。
つくづく打ち込みという楽器は、操る人間のセンス次第というか、
その音楽を、極上にも、クズにも、変貌させてしまうのだから、オソロしいもんです。
打ち込みを使いこなしたその高度な技量は、
カシオトーンでラガマフィンを生み出したジャマイカ人と匹敵するもので、
どんな楽器だろうと土着化させてしまう能力は、さすがアフリカ人ですね。

Magayisa C. Khosa "SHANGAAN DISCO" GNP/Crescendo GNPD2215 (1993)
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