十代半ばのエルフィ・スカエシ [東南アジア]
やっぱエルフィ・スカエシはすごい歌手だったなあと、
プルナマ時代のリイシューCDに聴き惚れていたら、
なんとエルフィのもっとも初期のレコード2枚を釣り上げちゃいました。
エルフィを聴くのも数十年ぶりなのに、立て続けにこんなことが起こるなんて、
偶然にしてもちょっとビックリ、ドッキリ。今年はこれで運を使い果たしちゃったかも。
エルフィの最初期のレコードなんて、めったにお目にかかれないシロモノが、
レコードもジャケットもぴかぴかのコンディションで目の前に現れた時は、
さすがのぼくも手が震えましたよ。
昔、インドネシア詣でをしていたコレクターさんに、
ジャカルタ現地で掘り出してきた古レコードを拝ませてもらったことがありましたけれど、
どれもけっこうボロボロだったもんなあ。
2枚ともエルフィがロマ・イラマと活動するより前の、十代半ばとおぼしき頃のレコード。
ほかの歌手とのカップリングといった内容にもかかわらず、
ジャケットには若々しいエルフィが一人だけ、どおーんと写っています。
ただ今売り出し中の、ぴちぴちアイドルって感じですかね。
レマコの10インチ盤は、ザカリア率いるオルケス・ムラユ・パンチャラン・ムダの伴奏で、
エルフィが5曲、男性歌手のムクシンが2曲、ほか楽団のインスト演奏1曲を収録。
13歳のエルフィが64年に残したデビュー録音も、パンチャラン・ムダの伴奏だったので、
同時期のものかなと思って調べてみると、デビュー録音の入ったレコードは15番で、
ぼくが手に入れたのは50番。デビュー盤ではスカエシという名義で、
エルフィ・スカエシと名乗ったのは66年の2度目の録音時からということなので、
この10インチは2度目の録音か、それ以降のもののようです。
聴いてみておやっと思ったのは、
5曲のうち4曲は、ずいぶん昔に手に入れた
フィリップス盤EPと同じものだったこと。
ずっとこのEP盤の出所がわからず、
なんでエルフィの若い頃の録音が
フィリップスから出てるんだろうと
疑問に思っていたんだけれど、
レマコ原盤だったんですね。
長年のナゾが氷解しました。
よくよく見れば、エルフィの写真も
同じ時のものを使っているみたい。
12インチの方はオルケス・ムラユ・エル・フリアを伴奏に、
エルフィ4曲、ムクシン3曲、ファディア3曲、ムクシンとファディアのデュオ2曲を収録。
幼さをみじんも感じさせないエルフィの濃厚な歌いぶりには、凄味さえおぼえます。
これが十代半ばの少女の歌とは。
[10インチ] Elvy Sukaesih, Muchsin "BETAPA BAHAGIA" Remaco RL050
[LP] Elvy Sukaesih, Fadiah El Bash, Muchsin "PRSEMBAHANKU" Mutiara MLL010
[EP] Elvy Sukaesih "Betapa Bahagia / Surya Pagi / Kalau KauTahu / Rindu Bayangan" Philips 112620RE
2012-07-10 00:00
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