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メロウネス・ルネサンス ディヴァンティ [北アメリカ]

Devanté  READY OR NOT.JPG   Devanté  THE RENAISSANCE.JPG

今年はインディR&Bで、ずいぶんひさしぶりの人と出会うなあ。
レ・ジットにも驚かされましたけど、今度はディヴァンティですよ。

ディヴァンティをぼくに教えてくれたのは、なじみのお店の若い店員さん。
ぼくの好みをよくわかってくれていて、「これ、ゼッタイ気に入りますよ」と手渡されたのが、
03年のデビュー作“READY OR NOT” だったのでした。

正直、「え? これ?(汗)」と思いましたよ。
「だっせぇ。。。」。出かかる言葉を、思わず呑み込みました。
ぼくの気持ちを見透かすように、「聴いたらびっくりしますよ」と言う
自信満々の彼を信頼してお持ち帰りしたら、ほんとにびっくり。

全編スロー/ミッドのメロウ・チューン。
シルキー・ヴォイスの美しさと甘美なサウンドに、一聴でノックアウト。
これを歌ってるのが、ジャケの風采のあがらぬストリート風あんちゃんとは、信じられん。
わずか18歳の若者が、自宅のレコーディング・マシーンで
一人で作った作品だというのだから、二度びっくりです。

あれから約10年。
今度は彼の音楽性によく合ったジャケットで再会できました。
この間にも2枚リリースしていたようですが、そちらとは出会いを逸したようです。
デビュー作で聞かせたソング・ライティング、プロダクションの卓抜したセンスはそのままに、
ぐっとクオリティを上げた作品ですね。
本作もすべてディヴァンティ一人による制作で、マルチ・プレイヤーとしての才能は驚嘆ものです。

とろけるように美しく、スムースなサウンド。
ただそれだけなら軽く聞き流せるでしょうが、
そうはいかない、胸に張り付くやるせないメロディ。
ディヴァンティほど辛く切ない激情を胸に押さえ込んだ、
「やるせなさ」を歌にできる人はいません。
ロナルド・アイズレーと続けて聴いても聴き劣りしないのだから、そのメロウネスは本物です。

Devanté "READY OR NOT" Tripplatinum Productions no number (2003)
Devanté "THE RENAISSANCE" Anomaly Music Group no number (2013)
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