シャバービー期待の新人 カルメン・ソリマン

ひさしぶりのアラブのポップス。
ひょっとして、今年初めてかも。ぜ～んぜん聴いてませんでしたねえ、ここんところ。

トルコの古典歌謡やギリシャのレンベーティカのリヴァイバルといった、
アクースティックな弦楽サウンドに流れが来ていて、
シャバービーのエレクトロ使いのサウンドに興味が持てなくなったこともありますけど、
そもそも新作のリリースがほとんどないという事情もありました。

なんでもカルメン・ソリマンは、オーディションで優勝したエジプトの新人さんということで、
試聴機で確かめたところ、しっとりとしたレパートリーに切ない系の歌声という、
ぼく好みの条件が揃っていたので、お持ち帰りさせていただきました。

家に帰ってじっくり聴いたら、かなりいいですね、この人。
若き日のアンガームを思わせる繊細なこぶし回しは、
ちゃんと古典音楽を勉強した跡がありあり。
このレコーディング当時、ティーンエイジャーだったというんだから、すごい歌唱力です。

プロダクションもゴージャスで、フル・オーケストラを使ってお金がかかってます。
レパートリーもシャバービーらしく、カラフルな内容となっていて、キャッチーな曲も多く、
こりゃヒットしそうですねえ。流行のハリージもしっかりとやっていますよ。
キレのあるファンキーな曲もいけます。

デビュー作としては申し分ない仕上がり。今後の成長も期待大ですね。

Carmen Soliman "AKHBARI" Platinium PRCD111 (2013)