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まろやかなグァグァンコー アルベルト・サヤス・イ・ス・グルーポ・アフロクバーノ [カリブ海]

Alberto Zayas Y Su Grupo Folklorico  GUAGUANCÓ AFRO-CUBANO.jpg

うわーい、ルンバの古典的名盤がCD化されたぞーい。
アルベルト・サヤス率いるグルーポ・アフロクバーノのパナルト盤。
収録曲じたいは、ずいぶん前にトゥンバオからCD化されているとはいえ、
キューバ音楽ファンとしては、このオリジナル・ジャケットで持っていたいですよねえ。
中庭で気の置けない仲間たちとやるグァグァンコーといった絵図がサイコーなんです。

グルーポ・アフロクバーノのリーダー、アルベルト・サヤスは、1908年マタンサス生まれ。
キューバ文化研究の権威として知られる民俗学者フェルナンド・オルティスとともに、
アフロ・キューバ文化を内外に紹介してきた伝説的なミュージシャンで、
エル・メロディオーソの名で親しまれてきた「ルンバの巨匠」といえる人物です。
セステート・アバネーロで活躍していたこともあるそうですね。

本作が録音された57年当時というと、キューバの伝統音楽が‌すたれていくのに
危機感を持った音楽学者たちが、グァグァンコーなどの録音を働きかけるようになっていた頃。
リヴァーサイドから出た名盤“FESTIVAL IN HAVANA” が生まれたように、
本作もそうした一枚だったんじゃないかと思われます。
歌手の名にはロベルト・マサがクレジットされていますが、
あの名歌手カルロス・エンバーレも参加しています。

この頃のルンバって、ほんとにまろやかですよねえ。歌も演奏も。
近年のシャープなルンバとはひと味もふた味も違います。
キレ味たっぷりのグァグァンコーにはない、おおらかさが芳醇な味わいの中にあって、
この時代ならではのコクをおぼえます。

Alberto Zayas Y Su Grupo Folklorico "GUAGUANCÓ AFRO-CUBANO" Uniko UNK20550 (1957)
コメント(6) 

コメント 6

NO NAME

この頃のキューバは最高ですね。レコード盤で持っているので、CDはまだ買っていませんが、音はいいのでしょうか?
この盤も好きですが、ぼくは、「EL GUAGUANSON」というアルバムが大好きです。こっちもCD化してほしいところです。ところで、bunboniさんにいちばんお聞きしたかったことなんですが、最近のキューバ音楽はどうなんでしょうか?ぼくは全然と言っていいほど聴いてません。piquete tipico cubanoは聴きましたが・・・。これが最近のキューバだとは思いませんが・・・。
大好きなキューバ音楽。本当に錆びれてしまったのでしょうか?
by NO NAME (2015-06-28 11:08) 

bunboni

怪しいレーベルですけど、このCDに関しては音いいですよ。

最近のキューバ音楽は、う~ん、ちょっと言葉を選んじゃいますねえ。
「錆びれた」とはいいませんけど、美学が変質しちゃったんだなあ、とは感じます。この当時のラテン美学を愛した人間からすれば、今のキューバ音楽は別物というか。。。

その意味では、ジャズやブラジル音楽と同じなのかもしれません。音楽学校出のミュージシャンが主流になったことによって、音楽が持っていた質感が根本から変わったんじゃないですかね。野趣な味わいなんて、もう今求める方が無理筋というか。バークリー出の若者が生み出す、新しい味わいを愉しめるようにならなくちゃいけないんでしょうね。それがイヤなら、SPコレクターになるしかないのかも。お答えになってますでしょうか。
by bunboni (2015-06-28 11:27) 

イワタニ

まだまだキューバも見捨てたもんじゃないですよ。というコメントが帰ってくることを少し期待してましたが、ちょっと寂しい答えでした。
アフリカの子供のようなものがキューバ音楽だから、アフリカのように、まだまだ元気がある音楽が生きているんじゃないだろうか?そんな血筋のようなものに期待してるんですが。キューバ音楽大好きだから、やっぱり期待だけは無くさずにいたいと思います。


by イワタニ (2015-06-28 16:19) 

えすぺらんさ

一部を除いて今のキューバ音楽に50年代の味わいを求めるのはおかしですよ。それならペルーのクリオーヤやアフロの方が50年代のキューバ音楽に近い味わいがあるんじゃないでしょうか。「錆びれてしまった。」という表現もどうなんでしょう?。現地の人々もそう思って演っている訳ではないと思いますよ。ティンバとか日本でも好きな人は大勢います。
だだ昔からの日本のキューバ音楽ファンには違和感があるのも事実です。自分も古いものが好きですから。
by えすぺらんさ (2015-06-29 21:50) 

bunboni

まぁ、まぁ。オールド・ファンの素直な感慨でしょう。許してあげてください。だから、ぼくも「言葉を選ぶ」と言ったんですけどね。
今のキューバ音楽に50年代の味わいを求めるのはナンセンスだとぼくも思いますけど、今のキューバ音楽って、優等生がやってるような音楽ばかりになっちゃって、つまんないんですね。ティンバなんて、まさにその典型。それがお好きな方とは、聴き方がぜんぜん違ってるってことでしょう。

by bunboni (2015-06-29 22:10) 

イワタニ

えすぺらんささんへ。
大変申し訳ありませんでした。「錆びれてしまった」はダメですね。しかも、最近のキューバ音楽をほとんど聴いてないにもかかわらず、これはいけませんね。反省してます。
素人のコメントですのでお許し下さい。スミマセン!!
キューバ音楽に限らない事ですが、ぼくは、音楽に古い、新しいはありません。したがって、今のキューバ音楽に50年代の味わいなど求めていないのです。むしろ、そんなことを今だにやっているほうがぼくは嫌いですよ。
素人ですが、たぶんbunboniさんより、今だにキューバの底力を期待しているんですよ。これも失礼だったかな・・・?
スミマセン!!
by イワタニ (2015-06-30 08:30) 

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