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コーエン兄弟の『ビッグ・リボウスキ』と ダン・ヒックスとヒズ・ホット・リックス [北アメリカ]

Dan Hicks  KSAN STUDIOS, SAN FRANCISCO.jpg

こりゃあ、たまりません。
“STRIKING IT RICH!” を無人島レコードにするワタクシのような
熱烈なダン・ヒックス・ファンには、感涙ものの音源発掘です。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2013-08-26

掘り出されたのは、71年7月4日、サンフランシスコのFM局
KSANスタジオで放送用に録られたライヴ。
“WHERE'S THE MONEY” リリース直後ながら、
メンバーにはギタリストのジョン・ガートンが参加していて、
“STRIKING IT RICH!” と同じ布陣。ホット・リックスの黄金メンバー5人が揃い踏みでっす!

KSANのオープニング・テーマ、DJトム・ドナヒュの口上に続いて
エピックのデビュー作から“Evenin' Breeze” を1曲目にスタジオ・ライヴはスタート。
“WHERE'S THE MONEY” のレパートリーを中心に、
次作の“STRIKING IT RICH!” で録音する曲もやっていますよ。
ドライヴ感あふれる演奏の“Shorty Falls In Love” なんて、アルバム・ヴァージョンを凌ぐ出来。

珍しいところでは、ダンの初期のレパートリーながら、
00年の“BEATIN' THE HEAT” までアルバムに収められることのなかった
“He Don’t Care” を歌っているところでしょうか。
そしてラストは、ダンの最高傑作“I Scare Myself”。
7分超えという長尺ヴァージョンで、
シド・ペイジの妖しいジプシー・ヴァイオリン・ソロを堪能できます。

思いがけず、44年前のラジオ・ライヴ盤を楽しんでいたところ、
下の娘がレンタル屋から借りてきた『ビッグ・リボウスキ』のDVDを一緒に観ていて、びっくり。
コーエン兄弟が制作したこのコメディ映画のセンスって、ダン・ヒックスそのものですね。
キャラの立った、むさくるしいダメオヤジっぷりからして、もー、たまりません。
人生の機微ありまくりの突き抜け感がサイコーで、
『ビッグ・リボウスキ』の世界観とダン・ヒックスが、見事にシンクロしたのでした。

Dan Hicks & His Hot Licks "KSAN STUDIOS, SAN FRANCISCO, JULY 4TH 1971" Keyhole KHCD9032
コメント(2) 

コメント 2

dai626ku

ダン・ヒックスは2010年にマリア・マルダーのライブのゲストとして観ましたが、主役よりずっと良かったですよ。その音楽が「ビッグ・リボウスキ」につながるとは。衝撃の「ブラッド・シンプル」以来コーエン兄弟の映画は平均点が高いようですが、「ビッグ・リボウスキ」を映画館の大きなスクリーンで観ていてタマゲタ
のはキャプテン・ビーフハートとヘンリー・マンシーニのLUJON
が同居していたことでした。
by dai626ku (2015-02-15 09:14) 

bunboni

まさしく、そうなんです! ビーフハートとマンシーニをぬけぬけと同居させてしまうセンスが、たまんないですよね。
by bunboni (2015-02-15 09:37) 

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