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Kawaii エレクトロニカ・ジャズ/フュージョン ドミ&JD・ベック [北アメリカ]

DOMi & JD BECK.jpg

世界中大絶賛のドミ&JD・ベック。
8月13日放送のNHKの音楽番組「おげんさんのサブスク堂」で、
松重豊がいまイチオシと、鼻息荒く紹介したんだけど、
星野源にアメリカでライヴを観たとあっさりいなされて、
唖然とする松重がちょっとカワイソーだったけど、面白かった。

ワタクシも一聴して、こりゃ買いだと走ったんですが、CDショップにあるのはEU盤ばかり。
EU盤を回避して、オリジナルのUS盤を購入するいつもの手段で、
アメリカの Amazon にオーダーしてみたら、なんとEU盤が送られてきた(呆)。
えぇ~? なんだよー、こんなの初めてだぞ。いったいどうすりゃ、いいねん!

どうでもいい話はこれくらいにして、もうご存知ですよね。
03年生まれの超絶技巧のドラマーと、00年生まれ、パリ国立高等音楽院ピアノ科卒、
バークリー音楽院を大統領奨学金全額支給で入学した鍵盤奏者のデュオ。
19歳と22歳にして、ハービー・ハンコック、フライング・ロータス、ルイス・コール、
ザ・ルーツ、サンダーキャット、アンダーソン・パークなどと共演経験を持つこの二人。
名だたるアーティストがラヴ・コールを送るのも、このデビュー作を聴けばナットクです。

高速ドラムンベースを涼しい顔で人力演奏するJD・ベックのドラミングには、
マッドリブ育ちのヒップ・ホップ・ビートが身体に染みついてますね。
8歳からドラムスを、12歳でプロデュースを始め、
多くのアーティストの楽曲制作に関わってきたというんだから、底知れぬ才能だよなあ。
オープニングで、ストリングスをフィーチャーしたゴージャスなプロダクションだったのは、
意外な演出でしたけれど、そこからも汲み取れる複雑なハーモニーに、
二人の音楽性の深さがわかります。

高音をカットした、くぐもったドラムスの音質で、エッジの立たない音像の作り方が、
キーファーやブル・ラブ・ビーツあたりのセンスに通じますね。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2018-08-28
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2022-03-30
甘美な鍵盤とともに中低音が豊かで、ポップでキャッチーな楽曲を、
鮮やかなエレクトロニカ・ジャズ/フュージョンに昇華しています。

主役の二人が、余裕すら感じる演奏と歌声を聞かせるのに、
錚々たるゲストたちの方が緊張みなぎっているところが、面白い。
サンダーキャットが硬質なベース音で存在感を際立たせる‘Bowling’、
ハービー・ハンコックが“SUNLIGHT” 時代を思わすヴォコーダーを駆使した‘Moon’、
カート・ローゼンウィンケルがリキの入ったギター・ソロを弾きまくった‘Whoa’ などなど、
トンデモな若い才能を前に、大のオトナがマジで必死になってる様子が伝わってきます。

DOMi & JD BECK "NOT TiGHT" Apeshit/Blue Note 00602445908363 (2022)
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