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クレオール・アフロフューチャリスティック・エレクトロニカ ドウデリン [西・中央ヨーロッパ]

Dowdelin  LANMOU LANMOU.jpg

うわー、カッコイイ!
ジュークやトラップのエレクトロなトラックに、クレオール・ヴォーカルをのせて、
ダンサブルなクレオール・エレクトロニカを繰り広げる、
フランスはリヨンをベースに活動する四人組、ドウデリン。

プロデューサーのマルチ奏者、ダヴィッド・キレジオンは、
ティグラン・ハマシアンの “SHADOW THEATER” にプログラミングで参加し、
マリのパーカッション・グループ、BKOクインテットのデビュー作の
プロデュースを務めたほか、トーゴ人ギタリスト、ピーター・ソロ率いる
ヴォードゥー・ゲームの14年の初作 “APIAFO” と16年の2作目 “KIDAYÓ” で
アルト・サックスを演奏していた、アフロ/カリビアン・サウンドに通じた人物。
名前から察するに、アルメニア系なのかな。ティグランの作品に参加しているし。

そのダヴィッド・キレジオンが、マルチニーク出身の女性シンガー、
オリヴィヤことグウェンドリン・ヴィクトランと、
グアドループ出身のパーカッショニスト/シンガー、ラファエル・フィリヴェルに、
ドラマーのグレゴリー・ブドラを加えて結成したのがドウデリン。
コンテンポラリーなR&B/ヒップ・ポップのセンスで、
ヒップ・ホップのビートに、アフロ/カリビアン由来のリズムを巧みに取り入れながら、
スマートなサウンドでダンサブルに聞かせます。
ヴォードゥー・ゲームのピーター・ソロも、1曲で友情参加していますよ。

グウォ・カで使われる太鼓のカや小物打楽器が生み出す生音のリズムと、
エレクトロ・ビートのミックスぶりが絶妙で、ダヴィッド・キレジオンが演奏する
サックスやキーボード、スティールパンのサンプリングも効果的。
ラスト・トラック ‘On Nou Alé’ の輪唱なんて、親しみやすく出来ているけど、
先祖帰りと未来志向をドッキングさせたアイディアには、知性を感じるなあ。
スムースでメロウなサウンド・メイキングのセンスは、
UKのヌビアン・ツイストに通じますね。

それにしても、セネガルのラスもそうだったけれど、
リヨンに面白いシーンが生まれているのかな。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2022-10-02
これまで意識したことがなかったですけれど、
パリでなく、リヨンに注目する必要ありかも。

Dowdelin "LANMOU LANMOU" Underdog UR836772 (2022)
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