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ラテン・クラーベ×フリー/インプロ×アンビエント パトリシア・ブレナン [中央アメリカ]

Patricia Brennan  MORE TOUCH.jpg

メアリー・ハルヴァーソンのトリオ、サムスクリューの新作を待っているんですけれど、
先に買ったヴィブラフォン奏者パトリシア・ブレナンの2作目について、書いておこうかな。
メアリー・ハルヴァーソンとの共演で注目されているパトリシア・ブレナンですが、
昨年出たヴィブラフォン・ソロのデビュー作に続く新作は、
ベース、ドラムス、パーカッションとのカルテット編成。

パトリシア・ブレナンはメキシコ出身で、
クラシック・オーケストラでマリンバを演奏していた経歴の持ち主。
クラシックから、フリー/インプロ系ジャズへと活動の幅を広げてきた人で、
ヴィジェイ・アイヤーやメアリー・ハルヴァーソンと共演しているんだから、
ぼくのアンテナに引っかからないわけがありません。

デビュー作は正直、冗長に感じたんですけど、
アンサンブルで聞かせる今作は、がぜん聴きごたえが増しましたね。
ドラマーがマーカス・ギルモアとあって、強力なリズム展開を繰り広げています。
1曲目からして、おおっ、オン・クラーベじゃん!と盛り上がっちゃったもんねえ。
パーカッションを加えた編成というのが、利いています。
いくらクラシック畑出身といえど、さすがはメキシコ人ですね。
4歳の時から、ピアノとラテン・パーカッションを習っていたんだそうです。

パトリシアのヴィブラフォンは、ピッチを揺るがせるエフェクトをかけていて、
メアリー・ハルヴァーソンのディレイ・ペダルを使った ♪ぴよ~ん♪ という音響と、
瓜二つで面白いですね。メアリーに触発されたのかな。
静謐な演奏に始まり、次第に熱を帯びて、アグレッシヴな展開をみせる曲が多く、
ラテン・クラーベのポリリズムを多用しながら、
フリーとアンビエントが交叉したような演奏に、ぐいぐい引き込まれます。
音圧が低いので、ヴォリュームをグッと上げて聴きましょう。

Patricia Brennan "MORE TOUCH" Pyroclastic PR22 (2022)
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