SSブログ

バンバラ・ロック・フロム・オークランド オーケストラ・ゴールド [西アフリカ]

Orchestra Gold  Medicine.jpg

カリフォルニアのオークランドから、すんごいアフリカン・バンドが登場!
その名もオーケストラ・ゴールド。といっても7人しかいないんだけど。
ユーカンダンツに続いて、サックスをブリブリ鳴らすバンドに、気分は爆アガり。

いやぁ、コレ、音だけ聞いたら、マリのバンドとしか思えないよなあ。
ヴォーカリストをのぞいて、全員アメリカ人(たぶん)のバンド。
70~80年代のシュペール・ビトンをホウフツさせる、
サイケなサウンド処理に、泡吹いたわ!

重量感たっぷりのリズム・セクションに、
バリトンとテナーの2サックスを擁したオーケストラ・ゴールドは、
マリアム・ジャキテというマリ人女性ヴォーカリストをフロントに立て、
バンバラ特有の5音音階を強調した、ダイナミックなアフロ・ロックを聞かせます。

いったい、どういうバンドなのかと思ったら。
オークランド在住ギタリストのエーリッヒ・ハフェーカーが、
メールで交流をしていたマリのシンガー、マリアム・ジャキテと
15年にマリのセグーへの旅で初対面を果たし、
デモ録音を実現したのが、始まりだったといいます。

18年にマリアムがオークランドにやってきて、オーケストラ・ゴールドが結成され、
70年代のバマコのナイトクラブに足を踏み入れたようなサウンドを
本格的に目指したといいます。エーリッヒが目論んだとおり、
その泥臭いバンバラ・ロックに、ノック・アウトを食らいましたよ。

なんといっても、マリアムの臭みたっぷりのヴォーカルが白眉ですね。
これぞバンバラといった味わいをまき散らしてくれます。
反復フレーズを繰り返すエーリッヒの太い音色のギター・リフも、
よくマリ音楽を研究しているし、カリニャン(金属製ギロ)を使って
粘っこいリズムを生み出すハチロクのグルーヴは本格的で、
往年のマンデ・ポップへのリスペクトが伝わってきます。

ラストのマリアム抜きのインスト・ナンバーが、
ラテン・スタンダードの「テキーラ」というのもふるってます。
オークランドのバンドらしくって、いいじゃない。
ヘヴィー級ローファイ・サウンドが痛快な一作です。

Orchestra Gold "MEDICINE" no label no number (2022)
コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。