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リアル・ブルース、アゲイン スタン・モズリー [北アメリカ]

Stan Mosley  NO SOUL, NO BLUES.jpg

リアル・ブルースを求めるファン大絶賛のスタン・モズリー、
ようやく聴くことができました。
日本で先行発売されていたんですが、アメリカ盤が出るのを待っていたのでね。
1月リリースを機に即オーダーしたんですが、なんと到着まで2か月を超す遅配。
コロナ禍が収まっても、国際郵便はトラブルが続くなあ。

日暮泰文・高地明コンビの企画によるアルバム制作なんだから、
今回もシャーウッド・フレミングの時同様、内容保証付き。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2015-05-28
ジャケットのアートワークも、シャーウッド・フレミングのアルバム同様、
フル・カラーのゴージャスな日本盤より、2色刷りのアメリカ盤の方が、
ブルース・アルバムのフィール濃厚。
このデザイン、オルガニスト、フレディ・ローチのブルー・ノート盤
“DOWN TO EARTH” からの借用だよね。

それにしても、こんな力のあるブルース・シンガーがいて、
ライヴ感たっぷりのバンド演奏をバックにレコーディングをする環境さえ整えば、
21世紀のいまでも、こんなすばらしいブルーズン・ソウルが聴けるのかと、
感じ入らざるを得ませんね。

いくらブルースの新作が活発にリリースされているとはいえ、
こんなレコードがめったに生み出されることのないことを知っているファンなら、
いっそうそうした感を強くするはずです。
8年前書いたシャーウッドの記事は、このアルバムにもそのままあてはまっちゃいます。

というのも、シャーウッド・フレミングのアルバム同様、
エディ・スタウトのプロデュースで、バックの面々も同じ顔触れの、
テキサス・ブルースの現在を支える実力者がずらりと揃っています。
日暮&高地による選曲は、アルバム冒頭からビル・コディの73年名曲
‘I'm Back To Collect’ をカヴァーするという、あまりにディープなセレクト。
あのビル・コディのむせ返るような熱唱を知る者には、無謀な選曲と思いきや、
あの名唱をしのぐ歌いっぷりを聞かせるんだから、この1曲で、傑作と確信しましたね。

しゃがれ声でシャウトしまくるタフなソウル・シンガー、一級品じゃないですか。
スタン・モズリーのほとばしる熱いブルース・フィーリングに、
圧倒されない人はいないでしょう。
O・V・ライト、タイロン・デイヴィス、リトル・ミルトンの影が見え隠れする、
メンフィス・ソウルの味わいがもうたまりません。
‘Undisputed Love’ なんて、ジョニー・テイラーが憑依したかのようですよ。

リアル・ブルースしか聴きたくない、ぼくのようなワガママなファンには、
これ以上ないプレゼントです。

Stan Mosley "NO SOUL, NO BLUES" Dialtone DT0032 (2022)
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