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風薫るハーモニカ・ショーロ ショランド・アス・ピタンガス [ブラジル]

Chorando As Pitangas  TERCEIRA DOSE.jpg

さわやかなハーモニカ・ショーロに目の覚める思いがする、ヴィトール・ロペスの3作目。
今作はヴィトールの名が消え、
ショランド・アス・ピタンガスのグループ名義となっています。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2013-12-22
前2作との違いは、レパートリーからショーロ古典がなくなり、
すべてメンバーによるオリジナル曲になったこと。それでグループ名義になったのかな。

ショランド・アス・ピタンガスは、ハーモニカのヴィトール・ロペスに、
7弦ギターのジアン・コレア、バンドリンのミルトン・モリ、
カヴァキーニョのイルド・シルヴァ、パンデイロのロベルタ・ヴァレンテの5人編成。
今回はゲストに、ギターのシコ・ ピニェイロ、ヴァイオリンのリカルド・ヘルス、
ボディ・パーカッション・グループのバルバトゥーキスが参加して、
彩をぐんと豊かにしています。

特に、現在ニュー・ヨークで活躍するジャズ・ギタリスト、シコ・ピニェイロの参加は、
おっ!と色めき立つ人もいるんじゃないかな。
前半は、ショーロから逸脱しないよう主旋律を生かしたプレイをしつつも、
後半のソロでは冴えたロング・プレイを聞かせるところがキモ。さすがですねえ。

Ricardo Herz Trio  AQUI É O MEU LÁ.jpg

ヴァイオリンのリカルド・ヘルスは、バークリー音楽院で学び、
アントニオ・ロウレイロと共演作を出したりしている人。
知的すぎる音楽性は、ぼくが敬遠するタイプではあるんですが、
クラシックとジャズの素養をベースとして、ノルデスチから南部までさまざまな地方音楽に
チャマメまで研究して、肉体感のあるサウンドを生み出している姿勢は立派。
彼の研究成果を発揮した12年作は、見事な出来でした。
超ユニークなパフォーマンス集団、
ボディ・パーカッション・グループのバルバトゥーキスの起用も、大正解ですね。

ちなみにタイトルの「3回目接種」とは、
コロナ・ワクチンの接種回数と3作目のダブル・ミーニングとのこと。
カンケーないですが、ワクチン接種は3回でやめました、ワタシ。

Chorando As Pitangas "TERCEIRA DOSE" no label no number (2022)
Ricardo Herz Trio "AQUI É O MEU LÁ" Scubidu Music SDU014 (2012)
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