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フジ+アフロビーツ+ゴスペル アデワレ・アユバ [西アフリカ]

Adewale Ayuba  Fujify Your Soul.jpg

ひさしぶりにヴェテラン・フジ・シンガー、
アデワレ・アユバの新作を聴くことができました。
18年の二部作 “BONSUE RELOADED” 以来ですね。
アユバは、パスマやスレイモン・アラオ・アデクンレ・マライカのような
ドスの利いたがらがら声ではなくて、シワがれ声の歌いぶりに味のある人。
ヘヴィー級にはないライト級シンガーならではの軽みと、
ポップなセンスがあるのが、他のフジ・シンガーにないアユバの個性です。

パスマの新作にアフロビーツを取り入れたトラックがあって、
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2023-06-01
フジのマンネリ・サウンドにも、ようやくブレイクスルーが来たかと
喜んだんですが、アユバの新作にもアフロビーツ、あるんですよ。

それが ‘Koloba Koloba’ で、長尺の2曲の間に挟まれて収録されています。
21年にシングルで発表され、TikTokなどで8000以上のカヴァーが作られるほどの
ヒットを呼んだ曲だそうで、それゆえ新作に収められたんでしょう。
ハネのあるリズムと軽いタッチのグルーヴが心地良いトラックで、
ギター、オルガン、サックスなどの生演奏を絡め、
トーキング・ドラムのフィルがかくし味となっています。

近年ナイジェリアで盛り上がりを見せている
アフロゴスペル(アフロビーツ+ゴスペル)のプロデューサーとして活躍する
LC・ビーツがプロデュースした曲で、LC・ビーツは、
クリスチャン・ヒップ・ホップのラッパーだった人です。

人生の成功は神と幸福な結婚のおかげと歌ったこの曲も、
クリスチャン・ミュージックのアフロゴスペルのようです。
実は、アユバは2015年にキリスト教に改宗したんですね。
改宗後もイスラム系音楽のフジを歌っているのが謎で、
クリスチャンのフジってありなのか?と訝しむんですけど、多分ありなんでしょう。
LC・ビーツとのコラボは、クリスチャンとしてのアユバのマニフェストなのかも。

ちなみに、サブスクには4曲多く収録されていて、
そちらはアフロビーツではなく、ジュジュ/フジのトラック。
従来のマンネリを打破した新感覚のサウンドを聞かせているのに注目ですね。
アフロビーツがグローバライズするまでになった時代に、
ようやくフジも新たな展開を見せ始めてきて、面白くなってきましたよ。

Adewale Ayuba "FUJIFY YOUR SOUL" BA no number (2023)
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