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ハード・スクリームするニュー・オーリンズ・ソウル アーニー・ケイドー [北アメリカ]

Ernie K. Doe.jpg

アラン・トゥーサンがアレンジしたレコードに夢中だった高校時分に聴き倒した、
アーニー・ケイドーの71年ジェナス盤。
Astral さんのブログを見て、久しぶりに思い出しました。
サブスクにはあるけど、とうとうCD化されることはなかったなあ、
なんてひとりごちしながらネットをチェックしてたら、
あれ?オリジナル・ジャケットでCD化されてるじゃん!

さっそくポチったら、今年春に見つけたチャールズ・ブリマーと同じ、
グッド・タイムというナッシュヴィルのリイシュー・レーベルから出たもの。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2023-04-04
気になって調べてみたら、ドリス・デュークやベティ・ハリスのリイシューも出ている!
これはちゃんとカタログをチェックしなけりゃと思ってサイトを見たところ、
なぜかカタログはないんですね。バンドキャンプのページには、
ポピュラー、ジャズ、ソウル方面のオールディーズを中心に、
大量のデジタル・リリースをしていることがわかったんだけど、
フィジカルはどうやら大手オンライン・ショップからのオン・デマンドで作ってるぽい。

ただそれも、ジャケットを複製しただけのインナーに、CD-Rのディスク、
ソング・リスト以外のテキストがないんじゃあ、
サブスク時代のいま、わざわざ買う価値はないですね。
インナーもよくよくみれば、タイポグラフィを変えてるし、写真も拡大しているし。
ラテン・リイシューのスペインのヴィンテージ・ミュージックやカナダのユニコと同じで、
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2017-02-28
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2014-05-07
CD時代終焉期の断末魔を象徴するレーベルでしょうか。

もう今後は買うつもりはないけれど、せっかく買ったので、
アーニー・ケイドー、書いておきましょう。
ぼくはこのアルバムで初めてアーニー・ケイドーを聴いたので、
だいぶあとになって知ったミニット時代の大ヒット曲 ‘Mother-in-Law’ が、
リー・ドーシーばりのニュー・オーリンズのノヴェルティなのには、ちょっと驚きました。

ジェナス盤は、のっけの ‘Here Come The Girls’ から
ニュー・オーリンズ・ファンク爆発で、
リー・ドーシーのようなトボけたノベルティではなく、
アーチー・ブラウンリーをアイドルとしていたというのもナットクの、
ゴスペルで鍛えたディープな歌声が魅力のアルバムです。
さんざんこっちを聴いてからミニット盤を聴いたもので、
とても同じシンガーとは思えず、しばらく戸惑いましたねえ。

本作のミーターズと思われるバックのグルーヴは、真正ニュー・オーリンズ。
ラストの ‘Talkin' 'Bout This Woman’ のガンボ風味など、真骨頂でしょう。
そんなニュー・オーリンズ色満載の伴奏で、
ハード・スクリームするシャウトをたっぷりと味わえる名作です。

Ernie K. Doe "ERNIE K. DOE" Good Time GTRCD1491 (1971)
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