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ヴァイタルなフランス産アフロ・ブラス・バンド バラフォニックス&マリー・メイ [西・中央ヨーロッパ]

Balaphonics & Mary May.jpg

バンド名が示すとおり、
バラフォンをメインに据えたフランス白人によるアフロ・ソウル・バンド。
フランスとバラフォンといえば、ブルキナ・ファソ人グリオとフランス人がコラボした
カナゾエ・オルケストラがありましたけれど、
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2016-12-20
こちらでバラフォンを叩いているのはフランス白人。

以前はバラフォン奏者が二人いたようですけれど、本作では一人となり、
バラフォンよりサックス2,トランペット、トロンボーンによる
4菅のホーン・セクションを前面に打ち出したアフロ・ブラス・バンドとなっています。
ベースはスーザフォンが担っているところも、なかなかユニークです。

21年の前作では、モリバ・ジャバテやジュピテール&オクウェスといった
ゲスト・ヴォーカルを迎えていましたけれど、本作ではコンゴをルーツとする
アフリカ系フランス人シンガーのマリー・メイと1年間の共同作業を経て、
本作を制作したそうです。

か細く頼りなくも聞こえるマリー・メイのヴォーカル(ラップもする)は、
過去のアフリカン・ポップスの文脈からはまったく外れるタイプの歌声ですけれど、
21世紀のグローバルなポップスに溶解したアフリカン・ディアスポラの
チャーミングな声質は、十分魅力的です。

トニー・アレンのアフロビート・ドラミングやマンデ・ポップ、スークースなど、
さまざまなアフロ・ポップのエッセンスをミクスチャーしながら、
エモーショナルなサウンドにヴァイタリティをしっかりと宿しているところが、
超好感が持てますね。
ヌビアン・ツイストやココロコといったUK産アフロ・バンドと
ベクトルを一つにするフランス産バンドの快作です。

Balaphonics & Mary May "BALAPHONICS & MARY MAY" Vlad Productions VP267 - AD7858C (2023)
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