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生演奏を絡めたドラムンベース名作 ロンドン・エレクトリシティ [ブリテン諸島]

London Elekttricity  PULL THE PLUG.jpg

年明け早々、ピンクパンサレスをきっかけに、
昔のドラムンベースを聴き直していたら、タイミングよくというか、
『ミュージック・マガジン』2月号の「ニュー・スタンダード2020s」で
ドラムンベースが特集されました。

門外漢のジャンルだと、ディスク・ガイドに載っているアルバムを
1枚も見たことすらないという体たらくを示す当方ですが、
ドラムンベースのディスク・ガイドは、30枚でまったくの見ず知らずは3枚のみ。
流行ものにウトい当方にしては、超レアな高認知率でありました。

その3枚のうちの1枚、ロンドン・エレクトリシティを、
先日叩き売りセールのワゴンの中から100円で発見。
クラブ系はよほどの名盤でないと、いまじゃ捨て値が付けられているんですね。
使用感のないほぼミント・コンディションのCDでしたが、
ジャケットの雰囲気がもろに90年代ロンドンです。

あらためて調べてみれば、
ロンドン・エレクトリシティはホスピタルというレーベルを主宰する
トニー・コールマンとクリス・ゴスの二人によるプロジェクト。
99年のこのデビュー作を出した後、
クリス・ゴスがレーベル経営に専念するため脱け、
トニー・コールマンのソロ・プロジェクトになったとのこと。

いや、めちゃくちゃ、カッコいいじゃないですか。
ウッドベースにホーン・セクションやストリングス、生のドラムスなど、
生演奏をふんだんに取り入れているほか、
ジャズ・ヴォーカリストのリアン・キャロルをフィーチャーするなど、
ドラムンベースのプロデューサーらしからぬジャズのセンスを持ち合わせていますね。
サンプラーで制作するDJとは出自の違う、楽器演奏ができる人だろうな。

ウワモノがめちゃめちゃニュアンスに富んでいるものだから、
ドラムンベースにありがちな単調さが微塵もない。
四半世紀経った今聴いても、このグルーヴは通用しますよ。
うん、これは名作ですね。

London Elekttricity "PULL THE PLUG" Hospital NHS12CD (1999)
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