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南アのジャジー・フォーク・ソウル ピラニ・ブブ [南部アフリカ]

Pilani Bubu  FOLKLORE CHAPTER 1.jpg

南アのシンガー・ソングライター、ストーリーテラーのみならず、
テレビ番組のプレゼンター、インテリア、ブランド・コンテンツのクリエイターなどの
ビジネス・ウーマンとしてマルチな活躍をするピラニ・ブブの19年作が、
フランスでフィジカル化。南アではデジタル・リリースのみだったのです。

本作は、20年の南アフリカ音楽賞(SAMA)で、
ベスト・アフリカン・アダルト・コンテンポラリー・アルバムを受賞した作品です。
ピラニは、84年にアパルトヘイト時代にトランスカイと称された
コサ人自治区のムタタ(現在は東ケープ州)に生まれたルーツを反映して、
ンバクァンガやイシカタミヤをとびっきり洗練させたスタイル、
「ジャジー・フォーク・ソウル」を自称しています。

ここまで洗練の度を高めると、「フォークロア」とタイトルで謳ってみても、
野性味や土臭さとはまるで無縁な音楽だから、
先日記事にした、ジブチのヤンナ・モミナにカンゲキするような嗜好の持ち主には、
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2022-09-28
いささか清く正しすぎやしないかと感じるのが、正直なところ。
なんだか、公共放送の教育番組の音楽みたいで、ねぇ。
もちろん南アらしいオーガニックな味わいなので、
一般ウケする聴きやすいアルバムだとは思いますけれども。

じっさい、この人の経歴を見れば、プレトリア大学で商学士号を取得後、
さらに法学、マーケティング、経営学を学ぶために、
アメリカのジョージア大学にも留学していて、めっちゃエリートやん。
で、じっさいビジネスの場から音楽活動に軸足を変えたのは、
12年にニュー・オーリンズを訪れた際、初めて人前で歌ったことが決め手となり、
勤めていた会社をやめたんですって。

まぁ、そういうキャリアの人なので
めちゃくちゃコンテンポラリーな音楽に仕上がるのは、当然の帰結。
歌手となるきっかけとなったニュー・オーリンズへは、
その後もたびたび訪ねてステージに立っていて、
アフリカ各国、ヨーロッパ、アメリカをツアーしています。

フォークロア・フェスティヴァルで出会ったという、
ケニヤのパビリオン、レソトのレオマイル、ガーナのスティヴォー・アタンビレ、
ワンラヴ・ザ・クボローとのコラボレーションが深まると、
彼女のジャジー・フォーク・ソウルが、また新たな発展をしそうですね。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2019-08-23

Pilani Bubu "FOLKLORE CHAPTER 1" Bupila/Music Development Company MCD029 (2022)
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