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アロマテラピーのヴォイス ジャネット・エヴラ [北アメリカ]

Janet Evra  HELLO INDIE BOSSA.jpg

ふんわりとした声質にトリコとなったジャズ・ヴォーカリスト、ジャネット・エヴラ。
18年のデビュー作はいまでもよく聴き返していますけれど、
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2019-11-23
一年前に新作が出ていたのを、ずっと気付かないままでいました。

21年にはピアニストとの共同名義でスタンダード集も出ていたようなんですけれど
(これまた未聴)、3作目の本作はジャネットのオリジナル曲が中心。
今回も自主制作なんですね。
う~ん、ぼくが夢中になる人って、どうして売れないんだろうなあ。
インディに甘んじるかのようなタイトルを見て、思わず考えこんじゃいましたよ。

でもまあインディだからこそ、のびのびと自分がやりたい音楽ができるわけで、
デビュー作のジャケットにも、そんな飾らない気さくさが表れていましたよね。
ジャネット写真のジャネットの腕に、虫に刺された紅い跡がくっきりとあって、
これ、メジャー・レーベルだったら、ぜったいレタッチして消すよなあと、思ったもんね。

そんなことはさておき、本作はデビュー作と同じメンバーに、
ヴィブラフォンが加わっただけなんですが、
エレクトリック・ギターやローズを効果的に配置するなどの
アレンジが功を奏していて、少しサウンドが華やかとなりましたね。

でも、心を落ち着かせるアロマのようなジャネットの声は、
デビュー作とまったく変わっていません。
ボサ・テイストのオリジナル曲を、フローラルな香りで包み込むような
やわらかなヴォイスで歌いつづっていきます。

その声を聴いているだけで、心がおだやかに身体もリラックスして、
まさにアロマテラピーのような音楽といったら、これ以上のものはありません。

Janet Evra "HELLO INDIE BOSSA" Janet Evra no number (2022)
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