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淑やかなヴェトナム歌謡 ニュ・クイン [東南アジア]

La Giuong.jpg

あぁ、これはいいなあ……。
ニュ・クインの新作に聴き惚れています。
結婚・出産のブランクを経て6年ぶりにリリースされた昨年のアルバムが、
いまひとつナットクいかなかっただけに、この新作には大満足です。

前作がナットクいかなかったのは、バックのサウンドが妙に凝っていたから。
ハードロック調のディストーション・ギターが飛び出したり、
むせびなくテナー・サックスをフィーチャーしたりと、
余計な小細工がうっとうしかったんですよね。
ニュ・クインのバックに、こんなサウンドはいりませんって。

新作では、そういった妙な趣向は凝らさず、
保守本流のヴェトナム歌謡に徹したプロダクションとなっていて、
しっぽりとしたニュ・クインの歌とじっくり向き合い、楽しむことができます。
打ち込みとハードロック調ギターがにぎやかな曲も1曲あったりしますけど、
前作のような違和感は感じずにすみます。
その1曲をのぞき、レパートリーはいずれもヴェトナムの民歌調バラード。
哀歓のあるメロディーを、丁寧にゆったりと歌うニュ・クインの発声は、
見事に力が抜けていて、その純度の高さはアジア随一といえるんじゃないでしょうか。

ニュ・クインのアルバムでは、これまで03年の“TƠ TẰM” が一番好きだったんですけど、
淑やかさを増したこの新作は、“TƠ TẰM” 以上の愛聴盤となりそうです。

Như Quỳnh "LẠ GIƯỜNG" Thúy Nga no number (2011)
コメント(2) 

コメント 2

ナックル

Duyên Phận と LẠ GIƯỜNG2枚聞きましたが、私はDuyên Phậnの方が歌い口がよりねっとりと濃厚に感じられて好きです。プロダクションも全然気になりませんでした。音の録り方の問題なのかもしれませんが、LẠ GIƯỜNGの方はよりコンテンポラリーかつ薄く感じられます。
何れにせよ、アジア歌謡最高の歌手であることは変わりないんですけどね。
by ナックル (2011-04-22 01:56) 

bunboni

う~ん、微妙な好みの違いでしょうか。
それだけ大勢のファンがいる、アジア歌謡最高の歌手ということですね。
by bunboni (2011-04-22 06:41) 

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