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ファンキーなココ親爺 ジャクソン・ド・パンデイロ [ブラジル]

Jackson Do Pandeiro_Copacabana CLP2017.JPG

左足の親指の上にパンデイロをのせ、
海辺の椰子に結わえたハンモックのうえで、リラックス・モードのおっさん。
おそらくデビューLPだと思うんですけれど、
ジャクソン・ド・パンデイロの55年の10インチ盤です。

ひさしぶりに昔のレコードをごそごそ引っ張り出してきたのは、
ジャクソン・ド・パンデイロの命日が、今日7月10日だということに気付いたからです。
亡くなったのは82年だから、今年で29年目になるんですね。
ジャクソン・ド・パンデイロは、ルイス・ゴンザーガと並ぶブラジル北東部音楽の偉人で、
ゴンザーガが「バイオーンの王様」なら、ジャクソンは「ココの王様」と称された人でした。

Forro Do Jackson.JPG   Jackson Do Pandeiro.JPG

ゴンザーガより軽妙かつコミカルな芸人気風を強く持った人で、
上のジャケットを見ても、膝枕をしているかと思えば、羽交い締めにされたりと、
コメディー・タッチのひょうひょうとしたキャラを売りにしていたことがよくわかります。

ジャクソン・ド・パンデイロの大ヒット曲“Chiclete Com Banana” は、
ジルベルト・ジルがカヴァーしてMPBシーンにも大きな影響を与え、
80年代にはバイーアのグループがグループ名にしたりと、その影響力は絶大でした。
ぼくがジャクソン・ド・パンデイロのファンキー味に気付かされたのは、
ベイビー・コンスエロが79年作“P'RA ENLOUQUECER” でカヴァーした
“Ziriguidum” がきっかけでした。

Jackson Do Pandeiro Ao Vivo.JPG

生前ライヴ録音を残さなかったジャクソン・ド・パンデイロですが、
80年のツアー・ライヴ時の音源が発見され、74年のラジオ出演時の音源と
76年の未発表スタジオ録音とともにまとめあげた、画期的なリイシュー作が出ました。
またしてもジスコベルタスですよ、やってくれますねえ。

パンデイロを叩きながら、ヒット曲を次々とメドレーで歌い、
巧みなブレイクで観客をひきつけ楽しませるパフォーマンスは、
エンタテイナーとしての魅力が溢れてますね。
スタジオ録音をはるかに上回るワイルドな歌いっぷりは、ライヴならではの醍醐味で、
やっぱりジャクソン・ド・パンデイロの魅力は、このファンキーさにあると再認識しました。

[10インチ] Jackson Do Pandeiro "JACKSON DO PANDEIRO" Copacabana CLP2017 (1955)
Jackson Do Pandeiro "FORRÓ DO JACKSON" Copacabana 99301 (1958)
Jackson Do Pandeiro "JACKSON DO PANDEIRO" Rock RCCD014
Jackson Do Pandeiro "AO VIVO" Discobertas DB089
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