70年代エチオ・サウンドの再現 デレブ・ジ・アンバサダー [東アフリカ]
年末にCDショップでかかっているのを聴いてぶっとんだ、
エチオピア人シンガーをフロントに立てたメルボルンのバンド、デレブ・ジ・アンバサダー。
オーストラリアからエチオピア音楽のバンドが登場するとは、思いもよりませんでしたねぇ。
Pヴァインから出ているのは国内プレス盤だったので、
オリジナル盤を求め、オーストラリアのオンライン・ショップを四方八方探し回るハメに。
結局入手するまで、ふた月近くかかってしまいました。
直輸入盤にオビ・解説付きで出してくれりゃあ世話ないのに、
オリジナル盤でないと気がすまないのは、われながら因果な性分であります。
それにしてもエチオピア音楽は、すっかりユニヴァーサルなものとなりましたね。
アフロビートの次はエチオ・サウンドだとばかりのイキオイで、
ヨーロッパ各地からエチオ・ジャズのバンドが次々と登場しましたけど、
このバンドはかなりの本格派というか、マニアックなまでの懐古派です。
エチオピア音楽黄金時代の70年代サウンドを再現したサウンドで、
アレマイユ・エシェテ、テラフン・ゲセセ、マハムード・アハメッドなど
往年の名歌手たちのレパートリーを取り上げているんだから、たまりません。
エチオピア人歌手をフィーチャリングしているバンドも数あれど、
フロントを務めるデレブ・デサレンのソウルフルな歌声は抜きん出ています。
そして、デレブのオリジナル曲2曲が黄金時代の名曲に劣らぬ仕上がりというもの、頼もしい限り。
5管のホーン・セクションを従えたバンドの演奏力も高く、
ピアノやオルガンの音色や録音を含めた往年のエチオ・サウンドの完コピぶりは、微笑ましいほど。
エチオピア音楽へのホレこみぶりがびんびん伝わってきて、同慶の至りです。
Dereb The Ambassador "DEREB THE AMBASSADOR" Other Tongues OTH94007 (2010)
2012-02-01 00:00
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