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直球ど真ん中のサンバ・ロック クルービ・ド・バランソ [ブラジル]

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最近の日本でのブラジル音楽のトレンドは、
ノーヴォス・コンポジトーレスに代表されるサン・パウロ派だとか、
ミナス派といったポップスとは無縁のアーティスティックな音楽にあるようで、
雑誌のブラジル音楽特集記事を読むにつれ、
なんだかブラジル音楽が、ずいぶんと遠いものになっちゃったなあと、さびしく思います。

庶民性と娯楽性こそがブラジル音楽の魅力と思っているぼくにとって、
おゲージツぽい匂いのするブラジル音楽は、どうも苦手。
昔から、エグベルト・ジスモンティは、どーしても受け付けられなかったもんなあ。
頭にしか届かなくって、身体にもハートにも届かない音楽みたいな。あ、ぼくにとってはね。

かつては庶民の娯楽だったショーロも、ジャコー・ド・バンドリンの登場以降、
ジャコーのような芸術家肌な演奏家ばかりが尊ばれるようになり、
ヴァルジール・アゼベードのような、大衆受けするショーロ演奏を見下す風潮が、
ぼくには残念でなりません。

ついこの前まで、バイリ・ファンキのような、
ゲットーのチンピラが支持する音楽に注目が集まるかと思えば、
今度は180度真逆の、都会のインテリ向けといえる芸術性高い音楽に話題が集まるってのも、
振れ幅大きすぎてついていけません、ていうか、そういうジャーナリスティックな話題には、
もうハナからついていく気もないんですけどね。

というわけで、今のブラジル音楽のトレンドとはまったく無関係になってしまった、
ぼくのごひいきのサンバ・ロック・グループ、クルービ・ド・バランソの新作の話題。
こういうごくフツーのポップスがぜんぜん浮かばれなくなってしまったのが、
今のブラジルの悲しさなんですが、クルービ・ド・バランソは全く変わることなく絶好調。

キャッチーなメロディ、バンピーなリズムは、老若男女踊り手を選ばず、
誰をも笑顔にして楽しませます。
01年のデビュー作から変わることのない、グルーヴィなサンバ・ロック・サウンドで、
全4作どれをとっても、カップルでダンスするのにもってこいのアルバムばかり。
09年の3作目から、サン・パウロの実験色強いインディ・レーベルYBに移籍したので、
聴く前は心配しましたけど、レーベル・カラーに影響されず、
徹底したエンタメのポップ路線を突き進んでいて、嬉しい限り。
ジョルジ・ベンジョールが好きな人なら、聴いてなきゃウソです。

Clube Do Balanço "MENINA DA JANELA" YB Music YBCD105 (2014)
Clube Do Balanço "SWING & SAMBA-ROCK" Regata/Universal 325912001682 (2001)
Clube Do Balanço "SAMBA INCREMENTADO" Lua/MCD MCD286 (2004)
Clube Do Balanço "PELA CONTRAMÃO" YB Music YBCD051 (2009)
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