4から19へ ダニ&デボラ・グルジェル [ブラジル]
日本で大人気のDDG4こと、ダニ&デボラ・グルジェル・クァルテート。
たしか去年も来ていたんじゃなかったっけ。
10年代にサン・パウロで大きなムーヴメントとなった、
ノーヴォス・コンポジトーレスの一翼を担うアーティストでありますね。
彼らの出世作 “UM” はもちろん聴いていたとはいえ、
ここで取り上げないままだったなあ。
庶民的な親しみ溢れるショーロがもともと好きなせいで、
大衆性に欠ける芸術音楽志向のノーヴォス・コンポジトーレスには、
耳は傾けども心はノレずみたいな気持ちで当初いたんですが、
その後のブラジル新世代ジャズにどんどん引き込まれていったせいか、
今回の新作、なんの抵抗感もなく楽しむことができました。
DDG4からDDG19と、
なんとクァルテートから19人編成のビッグ・バンドになったんですねえ。
これまでのレパートリーをビッグ・バンド・アレンジにして、
新たな衣替えで聞かせているんですけれど、
おっ!と思ったのは、クァルテートの時よりポップになっていたこと。
変拍子やブレイクのはさみ方など、リズム面はチャレンジングだけれど、
サックス・セクションとブラス・セクションが対峙して動くアレンジは、
トラディショナルなビッグ・バンドのスタイルで親しみやすく聴きやすいもの。
即興演奏は短いながら、しっかり聴きどころを生み出していますよ。
ダニのスキャット・ヴォーカルもチャーミングで、
華やかなビッグ・バンドのサウンドによく映えます。
ミシャエル・ピポキーニャがゲスト参加した曲では、
超絶技巧のベースを思いっきり披露しているのも嬉しい。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2023-09-11
ビッグ・バンドならではのゴージャスな楽しさを満喫できる一枚です。
Dani Gurgel & Debora Gurgel "DDG19 BIG BAND" Da Pá Virada DDG19 (2023)
2024-03-09 00:00
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