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ブラジルのフォークロアを探りながら カロル・パネージ [ブラジル]

Carol Panesi  NATUREZA É CASA.jpg

カロル・パネージの新作が届きました。
前2作はブリックストリームからでしたが、今回は自主制作なんですね。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2020-03-08
新世代ブラジリアン・ジャズを聞かせたブラックストリーム時代とは
趣向を変えた作品となっていました。

メンバーのクレジットを見ると、
ブラックストリーム時代のベースとドラムスが交代して、
イチベレ・ズヴァルギの息子アジュリナ・ズヴァルギが
ドラムスとパーカッションを担い、ベースは不在となっています。

アジュリナのドラムスはジャズの語法を使わず、
パーカッション的なプレイに徹しているため、
ジャズからは後退してフォークロアなニュアンスが濃厚となりました。
ジャズのフォーマットで演奏しているのは、 ‘Pássaro Amarelo’ 1曲のみ。

カロルのヴァイオリンとファビオ・レアルのギター、
アジュリナのパーカッションという3人を軸に、
ブラジル先住民インジオの歌手によるヴォイスとマラカスや、
ピファノ、ドゥドゥク、中国の竹笛、アメリカ・インディオなど世界各地の笛、
タマやンビーラ、弦楽四重奏などのゲストを迎え、
カラフルなフォークロア・サウンドを創作しています。

前作ではフレーヴォ、エンボラーダ、マラカトゥといったノルデスチの音楽を
参照していましたが、本作では具体的な民俗音楽ではなく、匿名性が増した印象。
カロル自身のヴォイスを多重録音してハーモニーにしたトラックなど、
クラシックも内包したカロルの音楽性を発揮しています。

Carol Panesi "NATUREZA É CASA" no label no number (2023)
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