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確実な成長を遂げたセカンド 和久井沙良 [日本]

和久井沙良 INTO MY SYSTEM.jpg

昨年聴いたアルバムでぶっちぎりのナンバー・ワンだった、和久井沙良のデビュー作。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/archive/c2306281417-1
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2023-01-08
はや2作目が届きました。

和久井のピアノに森光奏太のベース、上原俊亮のドラムス、
イシイトモキのギターの3人を核に、シンガーとラッパーを
フィーチャリングする態勢はデビュー作同様。
前半にアグレッシヴな攻めたトーンの曲を並べてドキドキ感を煽り、
中盤にピアノ・ソロを置いてじっくり聴かせるというアルバム構成も同様。

アルバム全体としては続編的内容といえるんですけれど、
各曲それぞれは前作とだいぶ趣向を変えているんですね。
まず、あれっ?と思ったのが、
オープニングの mimiko の歌をフィーチャリングしたタイトル曲。
これ、ウチコミなんですね。エレクトロ・ポップな仕上がりとなっていて、
デビュー作で仰天させられた変拍子使いやポリリズムで
めちゃくちゃプログレッシヴな展開をするオープニングとは違って、
超シンプルな作りになっています。

前作と違って、ウチコミを多用しているのが一番の大きな変化で、
ウチコミを多用しながら、ドラムスだけ生という ‘Morning Bread’ や、
‘Rust’ のアンビエントなサウンドと、
細分化されたドラムスのビートの組み合わせなど、面白い効果を生んでいます。
LioLan から試み始めた、和久井自身によるヴォーカルもすごくいい。

和久井によるトラック・メイキングが増えて、作品のヴァリエーションが増えましたね。
LioLan での経験も生かされて、
ただでさえ幅の広い和久井の音楽性がさらに拡張したようです。

中村佳穂が参加した曲もあって、おぉ、と思ったら、
和久井が中村のファンだったとのこと。
やっぱ才能のある人は、互いに惹かれ合うんだなあ。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2018-12-12

それでいて、和久井の真骨頂といえる拍子がくるくると変わる
展開の曲もちゃんとあって(‘Vernel’)、
その複雑なリズムを ODD Foot Works の Pecori のラップが見事に乗るのは、
ホント、ブラボーですね。

和久井沙良 「INTO MY SYSTEM」 アポロサウンズ APLS2403 (2024)
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