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娘の初コンサート体験 ムジカーシュ [西・中央ヨーロッパ]

Muzsikas.jpg    Sebestyen Marta.jpg

今は大学生になった長女の初コンサート体験は4歳の時、
ハンガリーのグループ、ムジカーシュでした。
会場が当時住んでいた場所から近かったので、娘を連れていったのですが、
そこは辺鄙な街のショッピングセンターの最上階にある、区民センターの小ホール。
まるでカラオケ大会の会場みたいなところに、こんなとこでやるの?と思ったものでした。

開演前に集まった人たちを見回すと、ムジカーシュを知って聞きに来たようなお客さんは
ほとんど見当たらず、暇つぶしに来たふうの近所に住むおばさんやお年寄りばかり。
なかには下のスーパーの買物帰りで、ビニール袋をぶら下げた人もちらほら。

そのコンサートは区の広報で告知され、ぼくも偶然に知ったぐらいだったので、
音楽ファンに目が届かなかったのも無理はなく、
なんだかムジカーシュの連中が気の毒に思えました。
チケット代もびっくりするほど安く、
これでまともなギャラがメンバーに入るのかしらんと、
余計な心配をしたくらいです。

そんなこじんまりとした会場だったので、
コンサートはヴォーカルのみマイク使用という生音で、
いきいきとした弦楽アンサンブルを聴くには、またとない環境でした。
とはいえ、4歳の娘を初めて連れて行くコンサートとしては、
東欧の音楽はちょっとシブすぎて、
つまらなそうに席で足をぶらぶらさせていたのが、かわいそうな気もしました。
もっとノリのいいコンサートに連れてってあげればよかったかなーと。

最前列のど真ん中に陣取って、隣に座る娘を気づかいながら観ていると、
歌手のシェベスチェーン・マールタがステージに現れ、
「今日は可愛らしい小さな女の子が聴きに来てくれて、とても嬉しい」
と目を細め、言ってくれました。

娘に通訳してあげると、急に緊張してしまい、
マールタが出てくると椅子にお行儀よく座り直し、
神妙に聴いていたのをほほえましく思い出します。

ムジカーシュはその後何度も来日していますが、
この95年のコンサートが一番思い出深いです。

Muzsikás "NEM ARRÓL HAJNALLIK, AMERRÓL HAJNALLOTT" Gong HCD18121 (1986)
Sebestyén Márta "DÚDOLTAN EN" Gong HCD18118 (1987)
コメント(3) 

コメント 3

ogitetsu

こんにちは、Peiさんのブログから、こちらにお邪魔しております。
このMuzsikasのCDは、ジャケットの雰囲気が気に入ったので、中身を知らずに買いましたが、買い物でした。
その後、Deep Forestというバンドのボーカリストとしてマルタ・セベスティンが有名なり、色々なところで活躍してるのですが、このCDのボーカルだったことを知って、また驚いたり…。
ジプシー系の音楽はかなり大好きです。

おぎてつ
by ogitetsu (2009-12-14 21:45) 

bunboni

はじめまして。

映画『イングリッシュ・ペイシェント』や『おもひでぽろぽろ』でもマールタは歌っていましたね。最近World Villageからインターナショナル向けアルバムがリリースされ、まだ私は未聴ですが、ライスからも発売されました。
by bunboni (2009-12-14 22:04) 

石田まさたか

こんにちは。おぎてつさんがマールタの音楽を「ジプシー系の音楽」と書いていてびっくりしました。マールタやムジュカーシュはジプシーではないけど、タラフ・ドゥ・ハイドゥークスの音楽と共通する要素があり、それがずっと気になっていました。ゴーゴル・ボーデロのドキュメンタリー映画『The Pied Piper Of Hutzovina』で、ウクライナ西部のジプシーの村で、ユージン・ハッツがジプシーの楽師にどんな音楽を演奏しているの?と聞いたとき、ジプシーの楽師は「ジプシー音楽とハンガリー音楽」と答えていました。
by 石田まさたか (2009-12-18 12:17) 

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