雨の日曜日の午後に 手島大輔トリオ+小寺良太 [日本]
ひょろっとしたちょっと猫背の、イマドキの草食系男子ふうの若者。
それがマヌーシュ・スウィングのギタリスト、手島大輔くんなのでした。
インストア・ライヴがあるというので、日曜の午後、
新宿のタワーレコードまでぶらっと出かけてきました。
手島大輔という人を知らないまま、イラストがカワイイCDに惹かれて聴いてみたら、
ことのほか気に入ってしまって、ここのところ愛聴盤となっていたんです。
ジャンゴやローゼンバーグの曲のほか、オリジナル曲もまじえた
6曲入りのミニ・アルバムなんですけど、もっと聴きたいと思わせるサイズが、
ちょうどいい按配になっているんですね。
最近はインストア・ライヴといっても、そんなにお客さんが集まらないようですけど、
この日はまずまずの入り。大人から現役までの女子中心に、
あと、ぼくみたいなおっさん若干名で、スタート前すでに30人以上はいたかな。
若者4人が登場すると、リーダーの手島くん、おしゃべりは苦手なのか、
実にぎこちないMCで、なんとも妙な空気が会場を覆います。
メンバーは慣れっこらしく、茶々を入れたりするんですが、
手島くん、かなりの天然ボーイのよう。面白いキャラだね。
しっかり者のドラマーの小寺良太くんが、MCをサポートしつつ演奏が始まるんですが、
ギター・プレイの方はMCと打って変わり、実に鮮やかな演奏を披露します。
ギターを弾き出した途端、手島くんの顔も急にキリッと引き締まるから、面白いですね。
CDでも感心してたんですが、手島くんのアドリブ演奏にはひらめきがあって、歌心がある。
実は最近流行のマヌーシュ・スウィングのギターって、
腕自慢的な早弾きをやったり、無機的なラインを弾く人が目立つので、
ぼくはあんまり好きになれない人が多いんですけど、手島くんのプレイは違います。
オリジナル曲からもわかるとおり、なかなかの佳曲を書くメロディ・メイカーでもあり、
ソロ・ワークがメロディックで、色気さえ感じさせるところは、
マヌーシュ・スウィングのギタリストとして得がたい才能なんじゃないでしょうか。
手癖ぽいフレーズがまったく出てこないところも、感心させられました。
せっかくの休日、雨降りになってしまいましたけど、
おかげで気持ちのいい午後を過ごせましたよ。
手島大輔トリオinvite小寺良太 『BONJOUR』 プレイ PR001 (2011)
2011-11-07 00:00
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