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ティテ・クレ・アロンソが見つめたプエルト・リコ

Sono Sono Tite Curet.JPG年末恒例、プエルト・リコのバンコ・ポプラールが
プロデュースする企画アルバム。
今回2011年のテーマは、プエルト・リコ最高の
サルサ・ヒット・メイカー、ティテ・クレ・アロンソです。
ついに!というか、いつかティテ・クレ・アロンソを
テーマにやってくれるものと期待していただけに、
70年代からのサルサ・ファンにとっては、
待ちに待った企画ですね。

プエルト・リコの住民や、遠くニューヨークに暮らす同胞にとって、
ティテ・クレ・アロンソほど都市の生活実感に、
プエルトリカンの感情を織り上げた作家はいませんでした。
チェオ・フェリシアーノの名唱で有名な、
カリブの先住民の悲劇を歌いこんだ
「アナカオーナ」でも知られるとおり、
その穏やかなメロディの中に縫い込まれた深いセンティミエントは、
現実の毎日の生活や社会状況ばかりでなく、
プエルト・リコの歴史を折り重ねてこそ生み出されたものです。
その視点の確かさは、ジャーナリストでもあったティテ・クレ・アレンソならではで、
派手さはないけれど、ぐっと胸の奥底に届くメロディ、
それがティテ・クレ・アレンソが書く曲の特徴でもありました。

そんなティテ・クレ・アロンソをテーマに持ってきた今年の企画アルバム、
先にDVDが入ってきたので矢もたまらず買ってしまったんですが、
単なるクリップ集かと思ったら、とんでもない間違い。
立派なドキュメンタリー作品となっていて、ウナってしまいました。

アンディー・モンタニェスがストリートで歌うシーンや、
ジェルバ・ブエナが夜のパーティで演奏するシーン、
コルティーホの墓前でティテ・クレ・アロンソの思い出が語られ、
コルティーホの往年のシーンも白黒映像でちらっと登場するなど、
プエルト・リコの生活と音楽が満ち溢れたシーンの数々に、目は釘付けです。
もちろん生前のティテ・クレ・アレンソの映像もフィーチャーされますし、
伝説のチーター・ライヴ、チェオ・フェリシアーノの歌う「アナカオーナ」のシーンが
テレビから流れるニクイ演出もあったりして、もうファンにはたまりません。

チェオ・フェリシアーノ、ラロ・ロドリゲス、ルベン・ブラデス、ロベルト・ロエーナなどのヴェテランから、
マイケル・スチュワート、ジェルバ・ブエナ、サペロコ、カジェ・13などの中堅、若手に至るまで、
プエルト・リコのオール・スターが勢揃いしているばかりでなく、
それぞれのアルバムよりも、出来がいいんじゃないかといいたくなる歌と演奏がてんこ盛りです。
ラロ・ロドリゲスなんて、すっかり精彩を欠く印象があったんですけど、
見事な歌いっぷりに感服しましたし、チェオの円熟ぶりにも感じ入っちゃいましたね。

さらにびっくりのゲストには、シェウン・クティ。
残念ながら映像には登場せず、声のみの出演なんですけど、
アフロ色の濃いコンゴでカジェ・13と共演するという、絶妙なコラボレーション。
そういえばシェウンは、カジェ・13の“ENTREN LOS QUE QUIERAN”(2010) に、
ゲストで1曲フィーチャリングされてたんでしたっけね。

ボンバやプレーナなど伝統色の強いプエルト・リコ音楽もたっぷりと登場し、
ティテ・クレ・アロンソが見つめてきたプエルト・リコ音楽を、
見事にドキュメンタリー化したすばらしい映像作品となっています。

[DVD] "¡SONÓ, SONÓ… TITE CURET!" Popular POPX1211 (2011)
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