世界一ナンパなアフロビート チブレス [ブラジル]
なるほどねえ。アフロビートをこういうふうに借用しますか。
こりゃ世界一ナンパなアフロビートといえるかも。
サンパウロから登場したサンバ・ソウルの新人シンガー、チブレスのデビュー作です。
アフロビートをまるごとコピーするのではなく、
アフロビートを構成するいろんな要素を、カクシ味として取り入れているんですね。
たとえば、トニー・アレンのドラミングであったり、ホーン・セクションのソリだったり、
イントロのギター・リフだったり、ウッドブロックの音色だったりと。
アフロビートの音楽要素だけあれこれ借りてきて、ウワモノはナンパなメロウ・グルーヴというか、
アーバン・タッチのR&Bマナーで仕上げましたといったサウンド。
主役のチブレスくんのヴォーカルにいたっては、ナヨッとしたジャミクロワイ似とくるんだから、
アフロビートの精神性を高く評価するガチガチのマニアからは、怒りを買いそう。
でも、こういう音楽、ぼくはキライじゃありません。
音楽がぜんぜん気取ってなくて、
そこらの街のあんちゃんぽさ丸出しなところは、むしろ好感がもてます。
オンナをひっかけることしか考えてなさそうな感じというか(失礼)、
要するに音楽がインテリぽくなくて、いいってことです。
じっさいの本人がどうかは知りませんが。
ゲストでベースにカシン、ギターにダヴィ・モラエス、サンプルにドナチーニョといった
今をときめくメンツも参加して、実にシャレオツなサウンドを作り上げています。
エレピの音色やギターのリズム・カッティングなんて、もろに70年代サウンドでぼく好みですね。
パウラ・リマやジャイル・オリヴェイラ周辺のサンバ・ソウル好きなら、
ジャスト・ミートのアルバムじゃないでしょうか。
Tibless "AFRO-BEAT-ADO" Massude no number (2011)
2012-03-14 00:00
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