SSブログ

アフロペルー音楽の真打ち アベラルド・バスケス [南アメリカ]

Abelardo Vasquez  Porfirio, Pipo Y Vicente.JPG

ペルー、クリオージョ音楽の総本山ともいえる名ペーニャ、
ドン・ポルフィリオゆかりの歌手や音楽家たちによる一大セッション・アルバム
“VAMOS DONDE PORFIRIO” が去年の暮れにリリースされたのに続き、
ドン・ポルフィリオの創立者であるアベラルド・バスケスの名作が、ついにCD化されました。

う~ん、これぞまさしくアフロペルー音楽の真打ち登場ですねえ。
アベラルド・バスケスのCDについては、去年のクリスマスにも書いたとおり、
最晩年のアルバム1枚だけしかなく、70~80年代の絶頂期の録音は未CD化のまま。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2011-12-25
ニコメデス・サンタ・クルースの60~70年代の諸作でアベラルドの歌声を聴くこともできましたが、
アベラルドの代表作ともいえる、エンリケ・ボルハスとともに録音した89年作
“HOMENAJE A PORFIRIO, PIPO Y VICENTE” くらいはCD化してほしいと思っていたので、
今回のCD化はまさに願ったり叶ったりです。

アルバム・タイトル曲は、父ポルフィリオと兄弟のダニエル“ピポ”と
ビセンテに捧げた、アベラルド自作のマリネーラ・リメーニャの名曲。
アベラルド、ビセンテ、ダニエル“ピポ”、オズワルドのバスケス家4兄弟は、
74年に“LOS VASQUEZ” のタイトルでアルバムも残しているんですよね。
このCDには、89年作のほかに70年代のアルバムからも選曲されているようで、
ニコメデス・サンタ・クルースの名曲“Inga” は、
ニコメデスのグループ、クマナーナとの70年代録音と思われます。
あいかわらずクレジットのないイエンプサ盤なので、詳細は不明ですが。

カホンがざくざくと逞しいリズムを刻むマリネーラに、
ホーン・セクションも高らかに鳴り響くフェステーホ。
アルバムのどこを切っても、濃厚なアフロペルー音楽の肉汁が
どろりと滴り落ちる名盤中の名盤です。

Abelardo Vásquez "HOMENAJE A DON PORFIRIO, PIPO Y VICENTE" Iempsa IEM720 (1989)
コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。