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知られざるイラク古典歌謡 サドゥーン・ジャビル

Sadoon Jabbir TRIBUTE TO NAZIM AL-GAZALI 1.JPG   Sadoon Jabbir TRIBUTE TO NAZIM AL-GAZALI 3.JPG

芸術的洗練を高め過ぎた現代イランの古典歌謡に魅力を感じない話は前にしましたけど、
お隣イラクの古典歌謡の現代ものは、そういえば聴いたことがありません。
それどころか、どんな歌手がいるのかさえ知らなかったので、
あらためてアラブ音楽CDサイトで探してみたら、
サドゥーン・ジャビルという男性歌手に出くわしました。

サンプルを聴いてみたら、古典音楽らしからぬナマナマしい歌声にびっくり。
カタログにはこの人のアルバムが2枚載っていて、どちらもイラク古典音楽の名歌手といわれる
ナジム・アル=ガザリ(1921-1963)のレパートリーを歌ったものでした。
カタログには第2集が抜けてましたけど、さっそく第1集と第3集をオーダーしましたよ。

うわぁ、イランの芸術的な古典音楽とは、まるっきり違いますね。
ざっくばらんというか、あけすけな歌い方をする人で、格調高さとはおよそ無縁。
rを強い巻き舌で発声し、語尾のhを叩きつけるように歌います。
こぶしの回し方も気風がいいというか、ケレン味たっぷりで、
そのディープな歌い口には、親しみをおぼえます。
エジプトの洗練された古典音楽とも趣を異にする、庶民感覚が魅力の歌手ですね。

イラクの古典歌謡イラキ・マカームは、「千夜一夜物語」が成立した
アッバース朝の時代にも遡る、バグダッドの都市歌謡です。
バグダッドはエジプトのカイロとも並ぶアラブ音楽の中心地で、
旋法名と同じマカームを称しているのが、面白いところ。

イラクの古典音楽というと、ムニール・バシールに代表される器楽が有名なわりには、
古典歌謡にどんな歌手がいるのか、ほとんど知られていません。
サドゥーン・ジャビルがどういう人物なのか調べてみましたけど、文字情報は見つからず、
そのかわりYoutubeにはかなりの数の映像があがっていました。
おそらくイラク国内では、有名なヴェテラン歌手なのだろうと思われます。

サドゥーンがカヴァーしたナジム・アル=ガザリもその歌声は未体験だったので、
早速Youtubeでいくつか聴いてみたところ、なかなか豪放な歌いっぷり。
こういう味わいが、イラク古典歌謡の特徴なんでしょうか。
う~ん、もっとイラキ・マカームを聴いてみたくなりました。

Sadoon Jabbir "TRIBUTE TO NAZIM AL-GAZALI 1" CBA CD148 (2000)
Sadoon Jabbir "TRIBUTE TO NAZIM AL-GAZALI 3" CBA CD150 (2000)
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