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ダイナマイト・コンパ D・P・エクスプレス [カリブ海]

D.P. Express  PALÉ PALÉ OU.jpg   D.P. Express  VOL.4.jpg

それにしても、ストラット盤の“HAITI DIRECT : BIG BAND, MINI JAZZ
& TWOUBADOU SOUNDS 1960-1978” の選曲にはウナらされました。
各バンド1曲ずつで2枚のディスクに全29曲を収録していて、
60~70年代のハイチで、ぶいぶいいわせたバンドが勢揃い。
代表曲を網羅というより、え? このバンドでこの曲?というのもあったりして、
なかなかヒネリの利いたマニアックな選曲となっています。
選者は誰なんでしょ。解説だけ読んでみたい気もするんだけど、
オリジナルは手元にあるから、ちょっと手は伸ばしにくいなあ。

あえて不満を言わせていただくと、D・P・エクスプレスが入っていないことでしょうか。
重量級サウンドを轟かせた70年代コンパ最強のバンドをもらすとは、一体どういうコト?
分厚いホーン・セクションが畳みかけるように迫り、
シンセサイザーが宇宙的としか表現できないブッとんだサウンドを鳴り響かせ、
リズム・セクションが怒涛の勢いで襲いかかるD・P・エクスプレスなくして、
70年代末のコンパの爆発ぶりは語れません。

思い起こせば、D・P・エクスプレスを日本に紹介したのは、Pヴァインでしたね。
ハイチへ行った日暮泰文さんが現地でD・Pのライヴを観てぶっ飛んで、
輸入盤をディストリビュートしたんでした。
“PALÉ PALÉ OU” をはじめて聴いた時の衝撃は、いまなお新鮮です。

レコードに針を落とすと、いきなりバーンと飛び出してくる音の塊。
急速調なグルーヴに血流は上がりまくり、心臓バクバク、
シンコペーションの利いたブレイクにもう失禁しそう。
レコードでこの迫力なんだから、ライヴ観たらほんとに失神するかも。

当時ハイチのバンドというと、タブー・コンボやレ・マスタフル・ダイチ、
レ・エグロンといった小編成ギター・バンドしか知らなかったので、
ホーン・セクションを従えたこんなヘヴィー・サウンドのバンドがいるとはツユしらず、
本当に腰を抜かしそうになりました。
何十年経っても、初体験のあのドキドキが、聴き返すたびに蘇りますもんねえ。

80年代に入ると、D・Pのサウンドもやや落ち着きを見せ、
“PALÉ PALÉ OU” “VOL.4” でのようなダイナマイト・サウンドは影をひそめます。
やっぱD・Pのこの2枚とスコーピオの“UNIVERSEL - ALBUM Ⅱ” は、
ハイチ音楽史に燦然と輝く、70年代末コンパの歴史的名盤ですね。

D.P. Express "PALÉ PALÉ OU" Superstar SUPCD108 (1977)
D.P. Express "VOL.4" Superstar SUPCD110 (1979)
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えすぺらんさ

ストラット盤のオリジナル曲を持っていらっしゃるとはさすがですね。動画サイトで何曲かはチェックしましたが、かなり地味な選曲だと思います。D・Pは6枚目(81年発表)を持っていましたが、結構和んだ感じだったと記憶しています。ミニ・ジャズ~モダン・コンパのレコード(CD)は入手困難な状況です。復刻も難しいでしょうね。













by えすぺらんさ (2014-07-26 22:12) 

bunboni

6枚目というと、高架下の道路のジャケットのやつですね。この頃のDPはかなりレイドバックしてますね。
by bunboni (2014-07-26 22:51) 

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