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R&B/ヒップ・ホップを支えるジャズ・ドラマー リル・ジョン・ロバーツ [北アメリカ]

Lil John Roberts  THE HEARTBEAT.jpg

おおぅ、かっちょいい!
R&Bの1曲目は、バックの演奏のセンスがヒップ・ホップ通過後のイマドキのジャズ。
ロバート・グラスパーあたりを思わせるサウンドに引き込まれていたら、
2曲目はディスコ、3曲目はロックと、まあなんとサウンドの多彩なこと。

この人、どういう人?と試聴コーナーにあったポップを読んでみると、
フィラデルフィア出身のドラマーで、プリンス、スティーヴィー・ワンダー、
マイケル・ジャクソン、ジャネット・ジャクソン、E,W&F、アル・グリーン、
ジョス・ストーン、メアリー・J・ブライジなどなど、
錚々たるスターたちと仕事をしてきたという経歴の持ち主で、
これが初リーダー作とのこと。

R&Bのコーナーで見つけたCDなんですが、ドラマーのリーダー作なので、
R&Bというよりジャズ新作のような感覚で楽しめる内容に仕上がっています。
1曲ごと多彩なゲストを迎えていて、R&Bからはミュージック・ソウルチャイルド、
アンソニー・デイヴィッド、ストークリー・ウィリアムス(ミント・コンディション)、
エリック・ロバーソン、キッパー・ジョーンズ、シャンテイ・キャン、
ジャズ方面からは、故ジョージ・デューク、ニコラス・ペイトン、
メルヴィン・ジョーンズに、「あ、やっぱり」という感じで
ロバート・グラスパーも迎え、共演しています。

デビュー作とはいえ、すでに十分なキャリアを積んでいるので、
ミュージカル・ディレクションの才能が十二分に発揮されたアルバムに仕上がっています。
16歳でクリスチャン・マクブライド、ジョーイ・デフランシスコと共演し、
その後ジャズをみっちり学んでバークリー音楽院を卒業、
R&Bやヒップ・ホップのアーティストのバックを務めてきたという
バックグラウンドにもナットクです。

ラジオ・プレイできるコンパクトなサイズの歌もののバックで、
ジャズ・センスをしっかりと発揮できるところや、簡潔なアレンジが好感度大。
凝りに凝ったアレンジで、無駄に冗長なデリック・ホッジに聴かせたいくらい。
マシン・ビートを人力で再構築させる、
いまどきのセンスを持ったスーパー・ドラマーの、超クールなアルバムです。

Lil John Roberts "THE HEARTBEAT" Starburst Music NIMCD10 (2014)
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