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秋の似合うMPB カーザ・セッチ [ブラジル]

Casa 7.jpg

おお、ジャジー。
サンバやボサ・ノーヴァに、バイオーン、マラカトゥなどの北東部のリズム、
さらにミナス・サウンドも取り入れつつ、
それらをジャズのテイストでまとめあげる音楽性は、なかなかに鮮やかですね。

サンパウロ、カンピーナス大学の卒業生たちによって結成されたカーザ・セッチは、
ギター、ベース、ドラムスに女性歌手よる4人編成のグループで、これがデビュー作とのこと。
デビュー作とは思えぬ、円熟した演奏を聞かせてくれます。
若くして、こんなヴェテランみたいな落ち着いたプレイを聞かせるのはオドロキですね。

なかでも耳を奪われるのは、カエターノ・リベイロが弾く、ジム・ホールばりのジャズ・ギター。
このくぐもったスモーキーなギター・サウンドが、ジャズ・ギター好きにはたまりません。
そして、女性歌手のルイーザ・トレールの端正な歌声がまた実に美味で、
静かに香り立つような気品があります。

このグループのネライは、おそらく70年代前半のエリス・レジーナだと思うんですけれど、
過剰な演劇性とプリテンシャスの塊みたいなエリスの歌声が大キライなぼくにとっては、
このグループの方が100倍もすばらしく聞こえます。
ゲストで加わるサンフォーナ(アコーディオン)を含め、
アクースティックなサウンドは、秋の季節にぴったりな一枚です。
今年の秋は、ブラジル大豊作ですね。

Casa 7 "CASA 7" Tratore CKSCS7 (2014)
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