テクニカル・コンテンポラリー・ジャズ・ギタリスト ティム・ミラー [北アメリカ]
このジャズ・ギタリスト、すっごい好みだわー。
思わず声をあげてしまったのは、
ヴァルダン・オヴセピアンの06年作“ARAGAST” を聴いていた時でした。
こじんまりしたコンテンポラリー・ジャズ演奏が続くのに退屈をおぼえていたところ、
ティム・ミラーというジャズ・ギタリストが加わった2曲では、
がらりと風景が変わってエネルギッシュな演奏を繰り広げ、
ジャズらしいスリルとダイナミズムに満ち溢れているのでした。
で、思わず快哉をあげたというわけなんですが、
やっぱこういうジャズじゃないと、ぼくは反応できないのかも。
最近のきれいきれいなサウンド志向のジャズって、どうも面白くなくって。
オールド・スクールなヤツとお笑い下され。
さっそく調べてみると、リーダー作は3作出しているようなので、
入手可能な04年作と08年作(残り1作は廃盤)を買ってみたんですが、どちらも大当たり。
独特のヴォイシングに、メカニカルなフレーズをネチネチとしつこく弾き倒し、
なにからなにまで、ぼくのツボを押しまくってくれるんですよー(大泣)。
派手なパフォーマンスではなく、職人気質のプレイで大向こうをうならせる巧者で、
経歴のバークリー音楽大学准教授のほか、サウスショア音楽院でも講師を務め、
インターネットでギター・レッスンをしているのも、むべなるかな。
アラン・ホールズワースと同系のギタリストと世間ではみなされているようですが、
ぼくは違うと思うな。ホールズワースのようなスケール・ライクなフレージングではなく、
ティムのギターはもっと和声を自在に動かすフレーズを作っているもんね。
ホールズワースより理論派だと思いますよ。
Tim Miller "TRIO" no label no number (2004)
Tim Miller "TRIO²" Avenir no number (2008)
2015-05-06 00:00
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