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ガール・グループを経てソロ・デビュー ジェルシー・ペガード [南部アフリカ]

Gersy Pegado  MAMANGOLA.jpg

ウォントリストから捕獲できた一枚。
アンゴラの旧作で、ジェルシー・ベガードのソロ・デビュー作。14年のアルバムです。

ジェルシー・ペガードは、ガール・グループのアス・ジンガス(・ド・マクルソ)で
パトリーシア・ファリアとともにグループの看板を張っていたリード・シンガー。
パトリーシア・ファリアについては、前に記事を書いたことがありましたね。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2020-01-16

As Gingas  XIYAMI.jpg

ジェルシー・ペガードは、アス・ジンガスの96年の第1作から
05年のラスト第5作まで全作に参加していますが、
とりわけ99年の名作 “XIYAMI” での歌いぶりが好きでした。
満を持してのソロー・デビュー作、アス・ジンガスでたっぷりキャリアを積んだだけあって、
すでにポップ・スターの風格溢れる一枚に仕上がっています。

弾けるビートが爽快なオープニングのルンバ・コンゴレーズから快調そのもの。
コラやホーンズをフィーチャーし、90年代のエレクトリック・マンデ・ポップを
アップグレイドしたサウンドを聞かせる曲や、
アコーディオンをフィーチャーしたセンバあり、
ポルトガル・ギターをフィーチャーしたネオ・ファド調の曲まであるカラフルな内容。

ウチコミに頼らない人力演奏をメインとしているからなのか、
意外にもキゾンバがなく、アンゴラらしい哀愁たっぷりのスローなど、
よく練れたクレオール・ポップ・アルバムとなっています。
ラスト・トラックがアッパーなカズクータというのも、アンゴラ音楽ファンには嬉しい。

ちなみに今回初めて知ったんですが、
ジェルシー・ペガードの母親であるローザ・ロックが、
アス・ジンガスの生みの親だったんですね。
音楽教師で作曲家のローザ・ロックは、83年にアンゴラ国営ラジオ局の
子供向け番組のためにアス・ジンガスを結成し、
メンバーにローザ・ロックの娘たちも加わりました
ジェルシーは、3歳でアス・ジンガスのメンバーになったのだそうです。

ローザ・ロックはアス・ジンガスの作曲・プロデュースを行い、
アンゴラ音楽史に残る国民的な人気ガール・グループに育て上げました。
ローザ・ロックは、のちに文化芸術国民賞を受賞しています。

As Gingas Do Maculusso  COLECTÂNEA 30 ANOS.jpg

13年にグループ結成30周年を記念して、
96年から05年までの全アルバム5枚と、
グループ最初期の84年にアンゴラ国営ラジオ局で録音された
未発表録音の1枚を加えた、6枚組の完全版CDが出ています。

ジェルシー・ペガードは、アンゴラ・カトリック大学で法学の学位を取得し、
文化観光省の文化・クリエイティブ産業事務局で働き、
著作権と関連する権利の保護の仕事をしています。
12年からは児童書の執筆を始めて児童文学の世界にも足を踏み入れ、
初の著書はアス・ジンガスでの30年間をたどったものだそうです。

Gersy Pegado "MAMANGOLA" Aviluppa Kuimbila no numer (2014)
As Gingas "XIYAMI" Aviluppa Kuimbila AVK003 (1999)
As Gingas Do Maculusso "COLECTÂNEA 30 ANOS" Aviluppa Kuimbila no number
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