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アンサンブル・グルフィーオ・ミーツ・アミルトン・ジ・オランダ [南アメリカ]

SESSOES COM HAMILTON DE HOLANDA.jpg

さぞすごいセッションになっているだろうと、聴く前から予想はしてたものの、
いやー、すんげぇ~。バリバリです。

ベネズエラ都市弦楽最高のグループ、アンサンブル・グルフィーオと、
ブラジル、ショーロ界最高のソロイスト、アミルトン・ジ・オランダとのガチンコ・セッション。
録音は08年6月の4・5・6日の3日間、
グルフィーオのホームグラウンド、カラカスで行われています。
レパートリーはベネズエラとブラジル半々。

1曲目のガロートの“Desvairada”から、もう圧倒的。
アミルトンとグルフィーオの面々が次々とソロを応酬しあい、
息を呑むようなインタープレイを繰り広げます。
一方、抒情的なスローのヴァルスでは、音数を抑えながら、
ここぞというところに、キラリと光るフレーズを残していきます。
アミルトンがまったく違和感なくグループに溶け込んでいるのは、
チェオ・ウルタードのクアトロがリズム・カッティングでソロを取るのに対し、
アミルトンは単弦ソロと、アンサンブル面のバランスもうまく取れているからでしょう。

互いに相手の音をしっかりと聴きながら、自分の出方を探っていくために、
耳を研ぎ澄ませているような緊張感、とでも言えばいいのでしょうか。
熟達者ならではの強烈なオーラのようなものが、演奏のはしはしからビンビン伝わってきます。
ヴァイオリニストのアレシス・カルデナが2曲でゲスト参加しており、
バーデン・パウエルの曲では、クイーカを模したような芸達者なプレイを聞かせてくれます。

エストゥディアンティーナの伝統が芸術性を高め、
高度な音楽性を獲得したアンサンブル・グルフィーオの都市弦楽が、
ブラジルのショーロと出会ったことで、また新たな境地を切り開いた傑作といえます。
クラシックのオーケストラとセッションするカメラータ・クリオージャのプロジェクトより、
リズムの饗宴を堪能できるこういった試みの方が、ぼくは好きだなあ。

Ensamble Gurrufío "SESSÕES COM HAMILTON DE HOLANDA" no label DOP012 (2009)
コメント(2) 

コメント 2

ペイ爺

"Garoto Historical Guitar Recordings "を最近、良く聴きます。素晴らしいですね。
by ペイ爺 (2013-03-16 16:14) 

bunboni

はい。そうですね。
でも、なぜゆえこの記事のコメント???
あ、“Desvairada” ですね。。。
by bunboni (2013-03-16 23:24) 

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