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とどめなき涙 エルザ・ソアレス [ブラジル]

Elza Soares.jpg

ベッチ・カルヴァーリョのボックスに続いて、エルザ・ソアレスのリイシューCDが届きました。
楽しみにしていたのは、74~76年のタペカール盤3タイトル。
すでにブラジルEMIがボックス・セットでCD化してますけど、
あの時は2イン1でしかもCCCDでしたからねえ。
今回は初のオリジナル・フォーマットによるCD化のうえに、
それぞれボーナス・トラック入りとあって、嬉しい限りです。

3作ともよく聴いたアルバムですけど、
やっぱり一番思い入れ深いのは、74年の“ELZA SOARES” でしょうか。
A面がレジォナール編成、B面がオーケストラ編成のバックとなっていて、
エルザの強烈なハスキー・ヴォイスをいかした、
ヴァイタリティあふれるサンバがぎっしりと詰まっています。
いやー、ほんとによく聴いたよなあ。
2イン1でCD化された時にも聴いたので、あまりひさしぶりって感じはしませんでしたけど、
三十年前にはじめて聴いた時ノックアウトされた、エルザのパンチの効いた歌いぶりは、
まったく古びることがありません。

このアルバムの最大の聴きどころは、2曲目の“Pranto Livre”(「とどめなき涙」)。
エルザ一世一代の絶唱といえるサンバで、その歌唱はソウルフルと呼ぶにふさわしいもの。
まぎれもなく70年代サンバの名唱で、サンバ・ファンには忘れることのできない1曲です。
はじめてフランス・ソノ・ディスク盤で聴いたこの1曲で、魂抜かれたんでした。

そうそう、その後どうしてもオリジナルのタペカール盤が欲しくなって、
知人のつてを頼って、ブラジルに駐在されている方にお願いして、
レコードを買って送ってもらったんだっけ。その節はお世話になりました。
どーしても欲しいレコードがあると、あのてこのてで探し回り、
なんとしてでも手に入れる執念深さは、われながら業が深いと認めざるをえませんね。

Elza Soares "ELZA SOARES" Tapecar/Discobertas DB051 (1974)
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