元祖ポップ・スンダの歌姫 ウピット・サリマナ [東南アジア]
これぞスンダ節。
西ジャワ、スンダ地方独特のメロディを、絶妙な節回しで歌う伝説の歌手、ウピット・サリマナ。
そのウピットが歌ったポップ・スンダを集めたベスト盤が、初お目見えしました。
こんなスゴいCD、インドネシアに行ったって、世界のどこを探したって、ありませんよ。
日本一のインドネシア音楽コレクター吉岡修さんと、
日本一の私家盤レーベル(?)エル・スール・レコーズの強力タッグによる限定CDRでっす!
ウピット・サリマナといえば、デティ・クルニアが尊敬し範とした歌手として、その名を知られています。
インドネシアでカセットが主流になる以前のSP時代から活躍してきた歌手で、
日本でウピットのポップ・スンダを聴いたことのある人なんて、ほとんどいないんじゃないかなあ。
ぼくもウピットのレコードは、ドゥグン・カウィを歌った10インチ盤を1枚持っているだけで、
魅惑的なポップ・スンダは、ずっと知らずじまいでしたから。
それがいきなり26曲という大盤振る舞いですからねぇ。
ぶったまげたなんてもんじゃありませんよ。
60~70年代に出ていたLP6枚から編集したとのことで、
吉岡さん秘蔵コレクションからの蔵出しに、ありがたや~と手を合わせるばかりです。
1曲目はデティ・クルニアが日本制作の『チョヨール・パノン』(93年)でカヴァーした
“Badjing Luntjat”。いかにデティがウピットの歌を忠実にコピーしていたかがわかります。
ウピットのみずみずしい歌と歌謡調のポップ・サウンドが渾然一体となった曲の数々に、
陶然としてしまいます。
ミュート・トランペットののどかな音色も、くぁ~、たまりません(泣)。
スンダの自然の恵みが生み出したチャーミングな歌声によるエキゾ熱帯歌謡。
ポップ・スンダの魅力を知る人だけ、そっと買って、むせび泣きましょう。
マニアのマニアによるマニアのための限定CDR、お早めに。
Upit Sarimanah "POP SUNDA" El Sur CDR008
[10インチ] Upit Sarimanah "UPIT SARIMANAH" Putri ACL006
2013-02-25 00:00
コメント(2)
ウピット・サリマナをこちらでご紹介いただいていたとは!ありがとうございます。当時のポップ・スンダの楽しさを感じてもらえて嬉しいです。
by Gogo Mania (2013-02-28 10:02)
こちらこそ、美味なるお皿をごちそうさまでした!
実は、挟み込みのデザインがカワイイ試作品を先にいただいていたんですけど、内容の素晴らしさにあとで1枚ちゃんと買わせていただきました。
by bunboni (2013-02-28 20:14)