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コンテンポラリー・アイシッシュ・フォークの傑作 ルミエール [ブリテン諸島]

Lumiere  MY DEAREST DEAR.JPG

待ち遠しかったルミエールの新作が届きました。
ともにカウンティ・ケリー、ディングル出身というアイルランド人歌姫、
アイリス・ケネディとポーリン・スキャンロンのデュオ、おぼえてます?
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2009-11-19
4年前のデビュー作では、うっとりとするような二人の美しいハーモニーに蕩けましたけれど、
新作もまた極上の仕上がり。天使の歌声とはこういう歌声なんじゃないのかと思わせる傑作です。

アイリスとポーリンそれぞれに個性のある声の持ち主なんですけど、
二人がコンビを組むとまた別の魅力を現し、ルミエールならではの個性を発揮するんですね。
繊細な美声のハーモニーは、どんな人も夢見心地にさせてしまう魔法を秘めています。
メロディを織り上げるように歌う二人のたおやかな声に、しぜんと耳が吸い寄せられますよ。

そんな天使のハーモニーを引き立てる、透明感のあるサウンドがまたすばらしい。
ニュー・エイジのできそこないみたいな<ケルト・サウンド>がはびこる昨今、
そんな人工的なサウンドとは、天と地ほどの違いがあるプロダクションです。
ルミエールのデビュー作にホレこんだのも、
これまでに経験したことのないようなそのプロダクションゆえでした。
ドラムスを入れても、繊細なサウンドをジャマしないアレンジは画期的で、
「トラッドにドラムスは無用」が信条のぼくも、これには喝采を惜しみません。

シネイド・オコナーがゲスト・ヴォーカルで参加しているところが、
今回のアルバムのセールス・ポイントかもしれませんが、大勢に影響なし。
二人の麗しい声と多彩な楽器が織り成すサウンドが、
ふわふわとした雲に乗るような心地よさを味あわせてくれます。

Lumiere "MY DEAREST DEAR" IRL IRL075 (2013)
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